2011年12月2日

巨匠(マエストロ)たちのラストコンサート


巨匠(マエストロ)たちのラストコンサート (文春新書)

非常に面白かった。
この本は、九人の巨匠たちの死が扱われている。最後のコンサートがテーマなのだが、読んだ俺には「死」が強く意識された。

ところで、俺は本のレビューを書くのが苦手だ。良い本を読んでも、「お勧め」としか言えない。勧めるために本の内容を大まかに書くのも下手だし面倒だから嫌だ。そういうわけで、お勧めな本はお勧めとしか書けないことが多い。というのは、思考放棄、というのだろうか。

さて。
どんな職業にも、「最後の○○」というのがあるだろう。医師にとって、たとえば精神科医なら「最後の診察」、外科医なら「最後の手術」、産婦人科医なら「最後のお産」などなど。自分の最後の診察がどういった患者さんで、どういった風に終わるのか。最後は定年の時とは限らない。自分で「最後の○○」を決められる人は幸福だと思う。それはこの本でも同様のことが言ってある。音楽家は職業生命が長いから、本人は最後のコンサートとは思っていなくても、老衰や病気で亡くなった後になって、周囲が「あぁ、あれが最後のコンサートだったな」と思う。

たとえば、今日。
俺が車で事故したり、何かの発作で倒れたり、犯罪に巻き込まれたりして死んだら、昨日のあの患者さんが最後の診察だったなぁ、と天国(地獄?)で思うのだろう。そして、その時に後悔しないよう、常に、「これが最後の診察になるかもしれない」と考えながら診察にあたろう、という心構えは大切かもしれない。

江頭2:50の名言に、
俺はいつ死ぬか分からないし、見てくれてる人だっていつ死ぬか分からない。視聴者が最後に見た江頭が手抜きの江頭だったら申し訳ないだろ?
というものがある。
こういう感覚って、大事だ。

本の話に戻ろう。
とにかく、読みやすくて、お勧めだ。

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