2012年1月3日

暴れる患者を抑える人数

相手が患者で、幻覚妄想での興奮状態にある場合には、こちらの人数は多ければ多いほど、それこそ10人くらいいても良い。大人数という光景で圧倒してしまえば、わりと興奮せずに鎮まることが多い。

相手が女性患者でも、安心するには医師を含めた男性スタッフで最低5人は欲しい。男性患者なら、スタッフ6人はいると安心できる。4人だと、患者・スタッフのうち誰かがケガするリスクを覚悟する。スタッフ3人で本気で暴れている患者を抑える、それもケガをさせずに抑えるには、これはもう、こちら側が何らかの痛手を負うことを引き受けなければいけない。

相手にケガをさせないことが大前提で、かつ自分たちの安全にも配慮が必要というのが難しい。警察で取り押さえるように、多少のケガもやむなしという場合なら、もうちょっと少ない人数で済むかもしれないが、精神科で患者を抑えるときにケガをさせたら大問題になる。そういうわけで、興奮している患者がいるときには、とにかく人数集めが最重要となる。

ところが、これがなかなか世間的には知られていない。大人数で患者を取り囲んで抑える光景は、はたから見ればリンチのように見えるのかもしれない。実際には、上記したように、スタッフの数が多ければ多いほど患者はケガをしない。

ほとんどが女性スタッフの当院では、なんとか言葉と雰囲気だけで四苦八苦して患者をなだめることが多い。時間はもの凄くかかるし、殴られる危険性は大いにあるし、その時の防御の過程で患者にケガをさせることもありうる。自分自身がヒヤッとしたこともあるし、殴られた女性看護師もいる。

平和に見える病棟でも、実はみんな危険と背中合わせなのだ。

2 件のコメント:

  1. そう言えば、福祉施設に勤める友人は、メガネを飛ばされたと言ってたなあ。

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  2. >shishitou43さん
    うちに患者を連れてくる施設の人は、メガネを折られていました……。
    あと、噛みつかれたり……。

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