2013年11月7日

寝るのは好きじゃない、けれど……太郎のせいで寝不足だ

寝不足だ。

というのも、我が家のビーグル犬・太郎が夜鳴きするからだ。それも激しく鳴くので、いくら田舎で隣の家まで距離があるとはいえ、夜中2時とか朝4時とかに延々とワンワン鳴かれては、いつ怒鳴り込まれるかと気が気でない。その夜鳴きの原因だが、散歩が足りないということではない。どうも体調不良のようである。子犬の頃からごく稀に両目が斜視ぎみ(この時すごくブサイク)になることがあったのだが、それは数時間もすれば元に戻っていた。この夜鳴きが始まった1週間前くらいから、その状態が長く続くようになっていた。いろいろ調べてみて、もしかすると緑内障かもしれないという結論に達した。

そこで、昨日は病院を早退して動物病院に連れて行った。しかし、ちゃんとした診断はつかなかった。瞳孔の対光反射が鈍くなっていて、緑内障と言えなくもないが、そのわりには網膜からの光の反射の仕方がちょっと典型的ではないらしい。念のためビタミン剤と抗生剤を注射し、緑内障用の目薬をもらって帰ってきた。昨夜は21時から静かになったので、これ幸いと俺も早々に床に就いた。

ところで冒頭に書いたように、俺自身は寝不足なのだが、もともと寝るのが好きじゃない。寝るなんて時間の無駄としか思えないからだ。時々、「寝ている時間が一番幸せ」とか「寝るのが趣味」とか言う人がいるが、俺にはその感覚が理解できない。寝る以外で、ボーっとするのも時間の無駄だと思う。だから「ボーっとするのが好き」という人の感覚もやはり分からない。ちなみに個人的には、寝たりボーっとしたりするのが好きいうのを聞いたのはすべて女性からだ。

一人の時は、寝つぶれるギリギリまで本を読むか、映画を観るか、酒を飲むかしている。いわゆる「寝落ち」で、起きてすぐに本を読むかパソコンをするか、いずれにしても布団の上でボーっとできない。20歳の頃、テレビでタモリが、
「明石家さんまは寝る直前まで喋り、起きた途端に喋り出す」
と言っているのを聞き、そういう人になりたいなぁと思って18年過ごした結果が今である。

そういうわけで、今朝は4時に夜鳴き(朝鳴き?)し始めた太郎。様子を見に行くとやはり目がおかしい。目薬をさして、そんなに鳴くなと叱って、しばらく黙って観察していたが、あまり見えていないのかもしれない。目を開けようとせず、俺が側にいることも分かっていないようで、不安げにあたりをうかがっているような素振りをしている。

あまり悲観的に考えても仕方がない。太郎は生後3ヶ月くらいの時に生死の境を彷徨ったことがある。当時の日記を引っ張り出してみる。
良くない。今日、動物病院に連れて行った。採血しようとしたが、極度の脱水であまり採取できず。それでもなんとか採った数滴で、極度の貧血が判明。犬のヘモグロビンの正常は8-12、太郎は5弱。ヘマトクリットの正常は、37-55、太郎は13くらい。極度の脱水で血液が濃縮されていることを考えると、実際の数字はもっと低いのだと思う。

貧血の原因はいくつか考えられるらしい。ただ「数日間ご飯食べなかったから」というレベルの貧血ではない。バベシアというダニが介してうつる病気がある。非常に怖い病気で、この可能性がある。ただ、明らかなダニの寄生は確認できでいない。血液標本で調べてもらっているところ。それから、先天的な理由、例えば再生不良性貧血などの可能性。獣医さんも、決して明るい展望は仰らなかった。人間の病院で、家族が告知を受ける時は、こういう気持ちなのかと感じた。病状説明する獣医さんの苦心が、同業者なだけによく分かった。

結論としては、五分五分より悪いのかもしれない。太郎は、甘噛みすることなく、俺の腕を舐めてくる。表情も暗い。動物にどれくらいの感情があるのか分からないし、彼らの気持ちを擬人化して考えるのは好きじゃないので、飼い主としてはなるべく冷静に日々を送ろうと思う。素っ気ないかもしれないけれど、そういう飼い主に出会ったのも太郎の運命。病気になったのか、もともと病気を持っていたのか。それは分からないけれど、今こうなっているのも太郎の運命。今こうして、暗澹たる気持ちで日記書くのが、俺の運命。

願わくば、この先も一人と一匹の生活が続き、老犬の介護の大変さをブログに綴る運命であって欲しい。
あの時にも感じたが、斜視でブサイク顔になったとしても、失明したとしても、それは太郎の人生(犬生?)、運命のようなものであり、太郎には受け容れてもらうしかない。

何はともあれ、夜鳴きはほどほどにしてくれよ……。

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