2014年7月2日

空の上の君へ

空の上の君へ

先日、6月22日に二番目の娘が生まれたよ。
そして今日、これを書いている7月1日に出生届けを提出した。

長女サクラの時と同じ、君の名前から1文字をもらった。

「人を助ける」という意味を持つ漢字だ。

長女の名前を考えている時、君を知らない妻がたまたま選んだ漢字。
なにか運命的なものを感じて、その漢字を使うことに即断した。
そして今回、次女にも同じ漢字をつけることにしたんだ。

今日、病院を抜け出して、出生届けを提出して、市役所の外に出た。
そこには、ほとんど雲のない空が広がっていた。
君が旅立った時と同じような、真っ青な空が。

少しだけ、君のことを思い出した。

医学生だった俺にとって、初めて深く触れ合った患者。
抗がん剤でツルンとした形の良い頭と痩せた肩。
笑い顔、すねた顔、泣き顔。
ステロイドの影響で膨らんだ、最期の顔。

だけど、ごめんな、思い出したのは少しの間だけだったよ。
君のことを偲んでばかりはいられないから。

あのころ「おにいちゃん」だった俺も、今では「パパ」になった。
噛みしめたい幸せが、まだまだたくさんあるんだ。

君のこと、いつかこの子たちに語って聞かせるよ。
この子たちが10歳になるまでは、お兄ちゃんとして見守ってくれないか。
そして、彼女らが10歳を過ぎても、ずっと一緒に歩いてくれないか。
俺たち夫婦がこの漢字に込めた願いを、ずっとささやき続けてくれないか。

改めて報告しよう。
俺は二女の父になったよ。
君の名前をもらった子が二人に増えたわけだ。
キョウスケ。永遠の10歳児。ギャングエイジ。

これからも、いつまでも、俺の小さな道しるべ。


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2 件のコメント:

  1. なぜか涙が止まりませんでした。
    キョウスケくん弾けるような、照れたような笑顔で見守っててくれるんでしょうね。


    私にも、癌を一緒に戦ってた人がいました。彼女は先に空へ旅立ちましたが今ごろ「まだ来ちゃダメだよ!」って見ててくれてますよね。

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    1. >匿名2014年7月2日 20:38さん
      ありがとうございます。
      キョウスケ、良い笑顔してたんですよねぇ。

      先に旅立たれた方、きっと来るな来るなと仰っていることでしょう。

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