2014年12月26日

英語を学ぶ上で「大切なのはまずReading(読解)、次にWriting(書くこと)、それからSpeaking、最後にListening」「書けること以上のことは喋れない」 英語教育と精神療法

ニューヨーク州立大学を卒業した高校時代の友人(女性)と、英語教育について話す機会があった。我々の高校時代の英語教師は、徹底的に読解重視であり、その次に英作文、音読やリスニングはオマケみたいなもので、まさに受験のための英語という感じだった(当時、リスニング試験は一部の大学でしか行なわれていなかった)。

彼女は高校の英語教師について、
「とても感謝している。あの授業のおかげで、アメリカの大学ではそんなに苦労せずに済んだ」
と語っていた。彼女曰く、NY州立大学に行って最初に言われたのが、
「大切なのはまずReading(読解)、次にWriting(書くこと)、それからSpeaking、最後にListening」
ということだったそうだ。
「そりゃそうだよね。書けること以上のことは喋れないわけだから」(※)

彼女のこの一言が印象的で、ふとこれは精神科の診療においても同じようなことが言えるのではなかろうかと思った。つまりこういうことだ。

ほぼ全ての医師が教科書を読むという段階はそれなりにやっているが、問題はそこから先である。研究論文や症例を発表することで「書く」機会の多い医師でも、一般向けにどれくらい書いているだろうかと考えると、恐らくそう多くはないはずだ。一方、医療の現場で患者や家族に行なう病状説明や精神療法は、医療者同士で共有している「専門用語」を使ってやるわけではない。相手の理解度を無視して専門用語でゴリ押しする人もいるが、普通はなるべく伝わるように工夫する。だから、一般の人、専門外の人が「あぁそうか」と思えるようなことを「書く」練習をするのは、すごく有意義なのではなかろうか。なにしろ、
「書けること以上のことは喋れないわけだから」

学生時代から、
「学んだことを自分の家族(医療者は一人もいない)に分かるよう説明する」
ということを、口頭と文章でやるよう心がけてきた。それは、いずれ医師になったときに出会う患者を意識してのことであった。今もこうやって連日のように文章を書いては公開するということを繰り返しているのは、半分は趣味であるが、実のところ実用的なトレーニングも兼ねているのである(そういう言い訳を発見した)。

最後に、アインシュタインの名言を。

「あなたの祖母に説明できない限り、本当に理解したとは言えない」

※ 彼女が言っているのはあくまでも大学で学ぶことを前提とした話で、日常会話や旅行英会話についてではない。

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