2014年12月12日

正常な反応としての不安や不眠 神田橋先生の『精神科講義』より

統合失調症の人に限らず、薬はなるべく少ないに越したことはない。ただ、薬で治療して良くなって、元の生活に戻ったから少しずつ薬を減らしていこうとすると、日常のあれこれで不安になったり動揺したりする。
「だから薬は減らさないで欲しい」
という患者は多い。むしろ薬を追加するよう求められることもある。

ある統合失調症の患者で、
「時どき親と大ゲンカしてイライラしたり眠れなくなったりする」
という人がいて、その不眠やイライラを鎮めるために薬が欲しいと言う。こういう時、はいそうですかと薬を追加するようなことはあまりしない、したくない。それよりは、
「親とケンカして、イライラするのは当然だし、それで眠れなくなるのも不思議ではない」
ということを伝えた後、どうして親とケンカになるのか、どうやったらケンカせずに済みそうか、そういったことを手短かに話し合って、それでもどうしても欲しいとか必要とか、そういうことであれば頓服で処方する。

こうして今までやってきたことを後押ししてくれるような文章に出会った。
ひとりで生活できるようになると、どういうことが起こるかというと、周りのいろんな出来事に対して不安になってきます。動揺したり、迷ったりするわね。それをよく見て、周りの起こっている出来事とその人の不安がちゃんとつながっていたら、これは正常です。生きているということだね。
「そんなときはこうしたらいいかもね、ああしたらいいかもね」
と、コーピングを教えてあげれば、どんどん生活のレベルが上がります。
薬がたくさん入っていると、そういう周りの出来事に対して起こってくる些細な心の揺れとか、ご飯が食べられなくなったり、眠れなくなったりすることが一切起こらない。もう死んだように平穏だ。そして毎日「変わりません。よく眠れています」。そりゃ平穏でいいけどね。
不安になったからこそ嬉しいこともある、生きているわけだから。統合失調症の人がただ静かに日が暮らせるようにすればいい、ということじゃないんだ。
精神科講義

2 件のコメント:

  1. いちはさん、こんにちわ
    ちょっと個人的なことで、お話したいことがあるのですが、、、
    本当はずいぶん前から伺いたいことがあって、迷ってたんですけど
    今日の記事がまさに私が聞きたいこととどんぴしゃで、後押しされてる気がして コメント欄で伺ってみることにしました
    コメント欄に書こうと思ったんだけど、いちはさんのブログ鍵コメにできないみたいなので、、ちょっと公にはしたくないので、いちはさんのメイルアドレス教えていただけないでしょうか?
    私のブログに鍵コメで残していただければ嬉しいです

    返信削除
    返信
    1. >junkoさん
      メール見ました。返事に少し時間をください!

      削除