2014年12月24日

中井久夫・神田橋條治の対談の噛み合わなさと凄さ

先日、前病院の副院長であるS先生と飲んだ際、神田橋先生の本を読んだことを話したところ、
「あの先生は凄い。ただし、神田橋先生の本には毒もたくさん入っている。なにも知らない研修医がいきなり読んで鵜呑みにすると危ない」
と仰っていた。

精神科講義

この本には名文がちりばめられていたが、時どき出てくる神田橋先生のオカルト的なところは相変わらずであった。たとえば、
「相手を見ていると、脳梗塞や脳腫瘍の場所や大きさが分かる。子宮筋腫も膵臓腫瘍も分かる。邪気が発されている。歩くCTと名づけている」
なんてことを仰る。もはやトンデモ脳科学であるが、これは本書にもズバリ、黒木俊秀先生が「だんだんトンデモ脳科学の世界に入ってきた」と書いていらっしゃる(笑)

S先生は中井久夫と神田橋條治という大御所二人の対談を生でご覧になったことがあるそうだ。そしてS先生いわく、
「二人の会話はまったく噛み合っていない。それなのに、そこから発せられるものが凄い。天才同士が会話すると、ああいうふうになるんだなぁと感じいったよ」
とのこと。両先生を書物でしか存じ上げない俺でも、なんだかよく分かる気がするエピソードである。

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