2015年11月17日

精神科で外来患者の服薬状況を確認する方法

「薬はきちんと飲めていますか」
ではなく、
「飲み忘れる日はどれくらいありましたか?」
と尋ねるほうが、患者は本当のことを話しやすい。

これは、製薬会社のMRが企画してくれたweb講演会で、あるベテランの女性医師が語っていたことである。聞きながらナルホドと思ったのだが、では自分はどうやっているかと振り返ってみると、実はもう少し良い聞き方をしているかもしれない。

診療の終盤、処方箋を書く段階になって、ふと思い出したように、

「あっ、そうそう、薬の余りってどれくらいありますか?」

この質問に対して、
「ほとんど残っていない」
と答える人にも、
「もし余っていたら、勿体ないから今度の受診で教えてください。減らして処方しますよ」
と声をかけておく。そうすると次回診察時に、
「1ヶ月分くらい余っていました」
なんてこともある。ということは、実はけっこう飲み忘れが多いということだ。

患者の心理を正確には知りようがないけれど、もしも心の中に、
「主治医の信頼を裏切りたくはない、でも薬は飲みたくない」
という葛藤があるとして、その結果、後ろめたく思いながらも「ちゃんと飲んでいる」「飲み忘れはない」「余りはほとんどない」と答えているのだとしたら、それは可哀そうだし残酷である。
「お金が勿体ないから、余りがあれば減らして処方します」
という声かけは、そういう葛藤を少し和らげるのではなかろうか。

そんな気持ちで、日々、問いかけている。

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