2015年5月29日
2015年5月28日
精神科の治療には臨機応変が求められるが、とはいえ一度は言語化しておかなければアドリブもできない。 『病んだ家族、散乱した室内』
2015年5月26日
晴天の迷いクジラ
面白いとは思うし、この人の他の本も読みたいと感じるのだが、手放しで高評価をつける気にもなれない、そういう意味でムズカシイ小説。
窪美澄(くぼ・みすみ)の本はこれで3冊目で、いずれにも共通しているのは時系列の行きつ戻りつがかなり頻繁だということ。小説としてはそういうところが読みにくいことがあるし、頭の中に思い描く時系列が混乱してしまうこともある。
しかし考えてみると、人は現在を生きているなかでふっと過去を思い出し、しかもその過去は決して古いものから順番に並んでいるわけでもない。そういう意味では、彼女の描く「ストーリー」そのものは現実離れしたファンタジックなものであったとしても、「形式」は非常にリアルと言えるのかもしれない。
2015年5月21日
天国までの百マイル
2015年5月20日
「Staff Only」 案の定の結末……
当院改築にあたって、あちらこちらに「Staff Only」の標示がなされることの愚かしさについて以前書いた。「Staff Only」とは「関係者以外立ち入り禁止」という意味だが、田舎の病院のユーザーは基本的に高齢者がメインであり、そのメインユーザーに対してこの標示は不親切である。
精神科に関して言えば、「精神科受付 Staff Only」と書かれたドアから入ってくる人が続出している。受付には個人情報が記載された書類などが多数あるため、部外者が入り込んでくるのは非常にまずい。
結局、現在は病院のあちこちの「Staff Only」標示の近くに、「関係者以外立ち入り禁止」のステッカーを貼りまくって対処しているところである。設計した人間がアホなのか、それを許可した人間がバカなのか……。ただただ苦笑するばかりである。
<関連>
『Staff Only』を採用した責任者、出てこい!!
精神科に関して言えば、「精神科受付 Staff Only」と書かれたドアから入ってくる人が続出している。受付には個人情報が記載された書類などが多数あるため、部外者が入り込んでくるのは非常にまずい。
結局、現在は病院のあちこちの「Staff Only」標示の近くに、「関係者以外立ち入り禁止」のステッカーを貼りまくって対処しているところである。設計した人間がアホなのか、それを許可した人間がバカなのか……。ただただ苦笑するばかりである。
<関連>
『Staff Only』を採用した責任者、出てこい!!
2015年5月18日
2015年5月15日
2015年5月14日
アイデアのヒント
2015年5月12日
2015年5月11日
脳の中の天使
脳神経科学者ラマチャンドランによる『脳の中の幽霊』(ブログ内では、『足の裏と性感帯、それから脊損患者の性感帯』で紹介)の続編のようなもの。原題は、
『The Tell-Tale Brain A Neuroscientist’s Quest for What Makes Us Human』
邦題はあまりに前著を意識しすぎな気がする。
切断された後の腕が痛む幻肢痛、数字や音と同時に色を感じる共感覚、自閉症、ミラーニューロン、美と脳神経学、言語の進化など、題材は他方面に及ぶがメインテーマは脳そのものと、脳の進化についてで、緻密な観察と深い洞察による鋭い考察がなされている。脳構造や機能に関しては冒頭で多少の説明があるものの、やはりある程度の知識がないと読み進みにくい部分がある。そういう時にはあまり細かいところにこだわらず、ラマチャンドラン博士の「知のジャグリング」とでも言うべき知的妙技を楽しみながら脳の不思議に触れるのが良いだろう。
精神科医としては、臨床における思考のヒントとなるような部分が多数あり有意義であった。
『The Tell-Tale Brain A Neuroscientist’s Quest for What Makes Us Human』
邦題はあまりに前著を意識しすぎな気がする。
切断された後の腕が痛む幻肢痛、数字や音と同時に色を感じる共感覚、自閉症、ミラーニューロン、美と脳神経学、言語の進化など、題材は他方面に及ぶがメインテーマは脳そのものと、脳の進化についてで、緻密な観察と深い洞察による鋭い考察がなされている。脳構造や機能に関しては冒頭で多少の説明があるものの、やはりある程度の知識がないと読み進みにくい部分がある。そういう時にはあまり細かいところにこだわらず、ラマチャンドラン博士の「知のジャグリング」とでも言うべき知的妙技を楽しみながら脳の不思議に触れるのが良いだろう。
精神科医としては、臨床における思考のヒントとなるような部分が多数あり有意義であった。
2015年5月8日
2015年5月7日
覇王の番人
明智光秀と光秀に仕えた忍びを主人公にした歴史小説。両方の視点を交互に切り替えながら話が進んでいく。光秀の視点では知略・調略が、忍びの視点では真保裕一らしいアクションシーンが、そしてそれぞれに心情・人情が適度な割合で織りこまれる。
すごく面白かったのだが、残念なことに俺がまったくもって歴史に疎く、登場人物の9割くらいを知らなかったので、かなり雰囲気だけで読み切ってしまった。言い方を変えるなら、そういう歴史愚者の俺でさえ楽しめる小説だったということ。俺のこれまでの光秀イメージとは違って、かなり人情味のある温かい人物として描かれている。
光秀を主人公にしているだけに決して完全なハッピーエンドとは言えないものの、ただのバッドエンドでもないところが好き。
すごく面白かったのだが、残念なことに俺がまったくもって歴史に疎く、登場人物の9割くらいを知らなかったので、かなり雰囲気だけで読み切ってしまった。言い方を変えるなら、そういう歴史愚者の俺でさえ楽しめる小説だったということ。俺のこれまでの光秀イメージとは違って、かなり人情味のある温かい人物として描かれている。
光秀を主人公にしているだけに決して完全なハッピーエンドとは言えないものの、ただのバッドエンドでもないところが好き。
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