2016年8月12日

患者説明やプレゼンテーションと「冗語性」について

同時通訳では、原稿を読む人の通訳はほぼ不可能らしい(事前に原稿を渡されている場合を除く)。話し言葉には、同じことを言い換えて繰り返すなど「冗語性」というものがあり、それらのおかげで会話の主旨をつかんだ同時通訳が可能になるそうだ。原稿を読む人のプレゼンが頭に残りにくいのも、きっと同じ理屈だろう。

患者や家族に、病気や治療について説明する時、以前はいかにスムーズにすらすらとできるか目指していた。そのほうが「デキる医者」に見えそうだと思ったから。しかし、耳から入る情報はなるべく冗語性のあるほうが頭に残りやすいようだと気づき、流暢さを捨てた。文章に書き起こせばクドクドと長ったらしいはずだが、相手の頭には残る。

逆に、読んでもらうための文章からは、冗語性をなるべく排除するほうが良い。

会話は肥らせ、文章はスマートに。

これが理想である。



通訳の話は本書から学んだ。

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