2016年9月7日

精神科医は、プロ野球の打撃投手に似ている 『この腕がつきるまで 打撃投手、もう一人のエースたちの物語』


打撃投手は、バッターの調整のために存在している。プロのピッチャーが打たれないことを目的にするのに対して、打撃投手はバッターに「気持ちよく打たせる」ことが目標になる。自らが試合に出ることはなく、自分が調整役になったバッターが試合でヒットを打つと気持ちが良いし、打てないと落ち込む。

精神科医も、患者と症状、患者と家族、患者と社会などの間にたつ調整役のようなものだし、打撃投手の生き方から学べることも多いかもしれない。そう思って本書を読んでみたら、学ぶなんて硬いものではなく、ひたすら楽しい読書になった。

多くの打撃投手の生き様だけでなく、王・長嶋といった往年のスター選手の話もたくさん出てくる。それを読んで、彼らが野球のプレーだけでなく、人間的にも素晴らしい人たちだったのだということを知った。王や長嶋が引退して何十年たった今でも、熱いファンがいるのも頷ける。

野球ファンでなくても楽しんで読めるお勧めの本。

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