2016年11月7日

3分で読めるわけではなく、3分で身につくものでもないが、シンプルに確認するには優れた本 『3分間 神経診察法』


精神科を初めて受診する患者の場合、いくら患者が、
「体はどこも悪くない。これは心の問題だ」
と言い張ったとしても、必ず「患者の訴えが身体疾患によるものではない」ということを医学的に確認しなくてはいけない。これを、医師の間では「除外する」という。

初診の患者ではなく、精神科かかりつけの患者からも「最近ちょっと手が震える」という相談はよく受ける。患者も医師も真っ先に薬の副作用を考えるが、きちんと診察をすれば、それが薬剤性か、その他のものか、ある程度までは判断できる(ある病院の大御所の神経科医は、患者が精神科にかかっていると知ると、痺れや震えをすべて「精神科の薬のせい」にしてしまうので困る)。

体の疾患を除外するためには、それなりに診察ができないといけないので、時どきこういう本を読んで診察法の復習をする。索引も含めて88ページの薄い本で3600円はちょっと高価に感じるが、神経診察法に特化して非常にシンプルにまとめられているので、診察法を確認するのには向いている。そのかわり、神経内科分野のさまざまな疾患についての説明はほとんどない。

余談ではあるが、残念なことに、当院精神科の診察室には診察用ベッドがない。滅多に使わないとはいえ、ないと不便なものであり、どうしたものかと思案している。

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