2016年11月9日

超一流の神経内科医による医療ミステリ小説 『インフォームド・コンセント 消えた同意書』


主人公は優秀な神経内科医であるポール・リチャードソン。彼が立案・計画した「統合失調症患者への実験的手術」を受けた患者が、術後は逆に状態が悪化したという訴訟を起こした。しかし、リチャードソン医師は術前にインフォームド・コンセントをしっかりとっており、起こりうる有害事象も完璧に説明していた。そのはずだった。ところが、カルテにはその同意書がない! でも大丈夫。インフォームド・コンセントを得たときに、看護師も同席していたから、きっと彼女が証言してくれるだろう……、と思ったら、その看護師が何者かに殺害されてしまった! しかも、その看護師とリチャードソン医師には性的関係があって……。

ミステリとしては1.5流から2流くらいの気もするが、そこに神経内科の知識がからむので面白かった。それから、クライマックスに出てくる救急救命室の場面描写では、
「放射線科が呼んでます!」
「待たせとけ! いつもはこっちが待たされてんだ! バイタルは!?」
のように、ほぼセリフだけで進むのだが、それがやけに臨場感があって興奮した。

加えて、リチャードソン医師による回診場面は、神経内科の勉強にもなる。神経内科系の知識があって興味もある人には非常に面白い小説だと思う。

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