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一歩踏み出せば、一歩ぶんだけ眺めが変わるよ。
スクールソーシャルワーカーによって救われた子どもが、自らスクールソーシャルワーカーになって、子どもたちを救う。とても理想的なかたちだと思った。これはいかにも素人的発想で、燃え尽きる人に典型的なパターンでもある。
賃金の低さや雇用の不安定さによって、なり手が少ないのが現状だ。あるスクールソーシャルワーカーに聞いたところでは、時給は1500円ほど。雇用条件もフルタイムで働ければいい方で、週に3日などと制限されている場合も多い。
1日中、子どもとメールや電話で連絡を取り合い、必要があれば夜中でもかけつける、非常にハードな仕事であるにもかかわらず、報酬は少ないのだ。著者は、取材を通して、こうしたことを知っているはずなのだ。
第6章の裕子さん(仮名)は、志望していた大学に無事合格し、スクールソーシャルワーカーになる夢を追いかけて福祉の勉強に励んでいる。彼女ならきっと、子どもの痛みが分かる素敵なワーカーになるだろう。
もし、目のことが僕のコンプレックスになっていて、そのコンプレックスと根性が比例するとしたら、目の症状がないことは、すごく怖いです。僕のエネルギーは失われた左目らか生まれていると思うので。顔に血管腫のある男性の言葉。
顔の症状があることで良いことがあるとしたら、それは「全ての言い訳にできる」ということかもしれません。人生に起きるどんな苦しいことや辛いことも、全部顔のせいにできてしまう。でも、「変えられないこと」のせいにしたら、それこそ、人生は変わらない。トリーチャーコリンズ症候群で顔が変形している男性は語る。
もし面接をした人が、僕の外見に問題があるから不採用だと考えたとしても、それは「相手の問題」であって、変えることはできません。それよりも、「自分の問題は何か?」ということをいつも考えていました。自分で変えられる部分を見つけて変えていこうと。
薬物依存症者からの回復に必要なのは、安心して「やりたい」「やってしまった」「やめられない」と言える場所、そう言っても誰も悲しげな顔をせず、不機嫌にもならない安全な場所
(薬物の)再使用によって最も失望しているのは、周囲の誰よりも薬物依存症者自身である
罰の痛みによって人を薬物依存症から回復させることはできない。そして、依存症治療において最も重要なのは「治療継続性」であると説く。依存症からの回復率や断薬継続率に影響を与えるのは、どのような治療法を採用したかではなく、どれくらい長く治療を継続したかであり、仮に薬物を使いながらの参加であっても、治療中断せずに継続した人のほうが、長期的な治療転帰は良好だったという。