2017年7月19日

心理的な「壁」の話

・なんにでも壁はある
人が何か行動を起こす時には、ほぼ全てに心理的な壁があると考えて良い。食事や風呂に対してさえ心理的な壁はある。ただ、その壁は低すぎるし、乗り越えることが常習化しているので、食事や風呂への心理的な壁を意識することはほとんどない。時々、シャワーを浴びるのが面倒に感じることがあるが、これも腰を上げるまでが大変で、風呂場まで行ってしまえば意外と体は軽快に動く。この「腰を上げたとき」が、心理的な壁を乗り越えた瞬間である。

・越えるごとに壁は低くなる
心理的な壁を一度乗り越えると、次に同様の場面になったとき、壁の高さが以前より低く感じられる。人間にとって、もっとも高い壁は「人を殺すこと」だろう。故意に人の命を奪った者と接すると、彼らがどんなに反省をしていると言われても、怖い。この恐怖感は、彼らの中の「殺人に対する壁」が低いことを無意識に感じているからだろう。この「心理的な壁」の考え方は、身のまわりの色々な場面に当てはめて考えることができる。たとえば不倫、家庭内暴力、万引きを何度もくり返す人たちは、最初の壁を乗り越えてしまったせいで壁が低くなり、次はもっと越えやすくなり、そうして越え続けるうちに壁を壁とも感じなくなってしまったのだ。

・壁を高くする方法はないのか
低くなった壁を、元の高さに戻す方法はないのか。いや、ある。
「とにかく衝動を一度だけグッと堪える」
これに尽きる。この「堪えること」が難しいから、心理的な壁を越え続けてしまうわけで、そういう意味では、この方法自体が矛盾しているのだが、それでも一度グッと堪えることが大切だ。アルコール依存症を例にすると、飲みたい衝動をグッとこらえる。そうして一日を乗り切れば、翌日は「昨日一日がんばった」という事実が、壁を少しだけ高める。こうして少しずつ積み重ねていって、心理的な壁を高くしていく。
「これだけ頑張ったんだから、ここで挫折したらもったいない」

最初のシャワーの例えに戻ると、寒い冬にこたつの中でゴロゴロしていて、思いきってシャワーのために腰を上げ、冷たい廊下を風呂場で歩いて行って、ようやく服まで脱いだのに、そこでコタツへ引き返す人はほとんどいないのだ。

4 件のコメント:

  1. 一日100本以上吸っていたタバコを止めるときは、あと一分あと一分で壁を高くしました。
    節約などもそうですね。本屋などで、図書館にしようと、がまんしていても一冊買う気になるとあっという間に数冊買ってしまう。
    それは居酒屋の酒もそうですなあ。

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    1. >佐平次さん
      一日に100本!? 俺が聞いた中で過去最高の喫煙数です!!
      本を買う時の「一気に数冊」それ分かりますw 俺はネットのブックオフでついついやっちゃいます^_^;

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  2. 精神医療も薬漬けにするのをグッと堪えて欲しいですけどね
    ってふっかけてみました

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    1. >ぼろさん
      そこで俺のツッコミがあるわけですw

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