2018年11月29日

高い! でも面白いし、勉強になる!! 『医者は患者をこう診ている 10分間の診察で医師が考えていること』


医療人類学者で、医師でもあるセシル・ヘルマンによる研究の結果、
新たな医学的な問題が生じ、医師のもとを訪れたとき、患者には答えを求める質問が六つあるという結論をだした。こうした六つの質問とは、患者さんが世界のどこ――ロンドン、北京、パリ、東京――に暮らしていようと同じであるようだ。「なにが起こったのか?」「なぜ起こったのか?」「なぜ、私の身に生じたのか?」「なぜ、いま起こったのか?」「このままなにもしなければ、どうなるのか?」「私はどうすべきなのか」
患者さんが非常に不安な気持ちで来院する場合が多いことは、よくわかっている。それに気が動転したせいで、こうした質問を尋ねられない場合があることも承知している。ヘルマンは私たちに、こうした万国共通の質問を暗記し、診察のある時点でこうした質問に対処しなさいと訴えている。たとえ、患者さんのほうからこうした質問を投げかけられていなくても。
この引用の他、全体を通して示唆に富んだ本だった。

おそらく医療者でなくても充分に理解できるし、自分たちが受けている診察がどういう思考で行なわれているのかが分かり、さらに日本ではイギリスに比べていかに恵まれた医療を受けられているかを知ることができる。

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