為政者から「敵を殺すか、敵に殺されるか」を押しつけられても、「殺さないし、殺されない」という方法を模索するのが真の反戦主義だ。殺すくらいなら、その前に自殺してやれ、なんてのは反戦主義なんかでは断じてない。
今回の焼身自殺テロで、もし彼の主張が真逆の「集団的自衛権に賛成」だったら、擁護する人や非難する人の態度はそれでも変わらないだろうか? テロ行為に対しては、自分の主張に近いから「大義のために命を賭した」と美化する考え方も、自分の主張と違うから「迷惑行為だ」と卑下する姿勢も、両方とも捨てなければいけない。
焼身自殺を図った彼の行為を、自分たちの都合の良いように解釈して扱ってはいけない。テロはテロであり、主張が自分に近かろうが遠かろうが、彼がとったような手段は断固として否定しなければならないのだ。
それができるかどうか。
今回の事件は、それを日本人全体に問いかけているような気がする。
※「命がけの抗議」で俺が思い浮かべるのは、焼身自殺なんかではなく、天安門事件における無名の反逆者。
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