2015年11月18日

抑制のきいた文章に目頭が熱くなる 『たった一人の生還』


海での漂流記である。

タイトル通り、生き残ったのは著者一人。救命イカダに乗った仲間たちは、一人また一人と命を落としていく。著者は決して自賛することなく、かといって卑屈になったり卑下したりすることもない。逝ってしまった仲間のことを真摯に語り尽くしたいというひたすらな想いがひしひしと伝わってくるような、そんな抑制のきいた文章に思わずこちらの目頭が熱くなる。

素晴らしい本だった。

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