エピソード、「賢明な読者へ」、エピローグという構成で、10章から成る。
面白くて、だからこそ読み足りなかった。
非常に印象的で、共感できる部分を抜粋。
頻回突診をする患者本人に、「なぜそんな理由で受診するのか」などと訊くのは全くの無駄である。そうではなく「頻回受診をしてしまう」こと自体を症状と捉えるべきである。
医師の誠実さというのは尊いが、診療が患者に届かなければ失敗である。逆に、診療の中断を防ぎ、多少いい加減でも患者に医療が継続的に提供されていれば成功である。
臨床医は、病気を持つ者の人生や人生観に触れられる、相変わらず奇異な職業だなとあらためて思った。
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