2012年4月13日

てんかん患者と運転免許

てんかん患者には運転免許を一律に発行せず、またすでに発行しているものでも全て剥奪せよ、という極端な意見がある。

以下、最初にてんかんに関する一般的な誤解と、それを修正するための知識を『現代臨床精神医学』『専門医をめざす人の精神医学』を参考にしながら述べて、最後になぜ上記のような自主返納という結論に達したかを書きたい。

「てんかんに関する誤解」には以下のようなものがある。
(1)てんかん患者は、すべて意識消失して痙攣する。
(2)てんかんは、薬を飲んでも治らない。
(3)てんかん患者は、すべて小児・思春期に起こり、大人になってから起こるものはない。

最も多くて根強い誤解が、(1)の「てんかんはすべて意識消失や痙攣を伴う」というものである。てんかんの分類は非常にややこしく、専門家の間でももっとシンプルにすべきだという議論がある。ここでは一般の人を対象にするので、ごく大雑把に説明する。全般発作といわれるものは、ほぼすべて意識障害を伴う。全般発作と対になるものとして部分発作があり、中でも意識消失のないものを単純部分発作という。単純部分発作には例えば、聴覚発作や嗅覚発作といったものや、急に声が出せなくなったり、逆に意志に反して声が出たりする音声発作というものもある。単純部分発作に対して、複雑部分発作というのもあるが、こちらは意識障害がある。発作型の頻度に関しては調べても載っていないが、少なくとも(1)が間違っていることは確かである。これで誤解が一つとけたはずだ。

次に、薬を飲んでも治らないというのは、誤解というより「治るとはなにか」というところの認識のずれがある。薬を飲んでいれば発作が起こらないというのを「治る」と考えて良いと思うが、人によっては「薬を飲み続けている限り、発作が起きなくても治ったことにならない」とやや厳しく評価する人もいる。大切なのは運転中に発作が起こるかどうかのはずで、薬を飲んで発作が起きなければそれで良いじゃないかと思うのだが、「てんかん患者からは一律に運転免許を剥奪すべし」と極論を語る人の中はこの部分にこだわる傾向がある。そこにこだわってしまうと、例えば不整脈がある人は意識消失する危険性があるが運転免許はどうするのか、といった話にまで広がってしまうのだが、そこを尋ねても答えてもらったことはない。内服治療による発作完全消失率は、発作型によっても違い、予後の良いタイプは70%~80%に達する。「病気が治る」というのはどういうことなのか、そういうことを各人で考えてみるのも良いと思う。

「てんかん患者は、すべて小児・思春期に起こり、大人になってから起こるものはない」という誤解についてだが、これはまったくの誤りで、成人してからてんかんになる人はたくさんいる。実際、今回の京都で起きた事故の加害者は数年前に交通事故に遭ってからてんかん発作が起こるようになったそうだ。てんかんの頻度は1000人に8人くらいと言われていて、日本の人口を1億2千万人とすると、100万人弱のてんかん患者がいることになる。発病年齢について2000人に対して行なわれた調査では、18歳までに85%が発病しているとしている。残りの15%はそれ以降の発病で、15万人くらいいる。つまり、明日、あなたや、あなたの恋人や、あなたの家族や友人が、突然てんかん発作を起こして、てんかん患者になることだってあり得るということだ。

てんかん患者の免許を制限するのではなく、患者が免許を自主的に返納し、もし運転するのなら発作(初発以外)を理由にした免責は一切しないという制度が一番良い、という結論に達した理由を述べる。初発以外と書いているのは、初めての発作など誰にも予測できないからだ。

もともと、てんかん患者全員の免許に一律に制限をかけることに反対だった。上記したように、意識消失のない発作もあるからだ。では例えば「5年以上にわたって意識消失発作がない」などの条件をつければ良いのかと考えたら、それだと診察室で患者が症状を過小申告することが増えるんじゃないのかという危惧を抱いた。それは結局、病気そのものにとっても良くないし、社会安全上も問題がある。医師に嘘をつくことを禁じる法律でもできれば良いが、それはたぶん無理だろう。

もし、てんかん患者は発作の種類に関わらず運転免許を取得できず、またてんかんと診断されたら免許取り消しになるという制度ができたらどうなるだろうか。どうしても免許を取りたい、あるいは手放したくない人は、そんな診断を受けては困ると病院に来ないかもしれない。それで病気が悪くなる。また、保険記録が残らないようネットで抗てんかん薬の闇取引きが行なわれるかもしれない。気分安定薬(安定剤ではない)とてんかんの薬は同じものを使うことが多く、薬を横流ししようと思えばいくらでもできそうだ。しかも、睡眠薬依存などと違い、「運転免許を死守する」という切実な目的なだけに高値で売り買いされそうでもある。

結局、免許発行停止、剥奪という方法だと、運転免許がどうしても欲しいてんかん患者が地下に潜ってしまって、適切な医療や助言を受けないまま運転を続ける、という危険性だけが増えることになりそうだ。それで事故が起きたとしても、病院で診断を受けていなければ「てんかんの診断は受けていない」ということになってしまう。悪質といえば悪質なのだが、てんかん発作と思われる症状が起きたら強制的に病院を受診させる、というわけにもいかない。

39 件のコメント:

  1. 確かに免許を取り上げたりだけなら、受診拒否→病気進行・継続→病状過信での運転 となりかねないですね。隠したい病名となってしまっているし…。ただ、免責要因にならないとなると、自動車保険も免責とならず、支払いとなるのですね。

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    1. >匿名Apr 12, 2012 11:02 PMさん
      保険の問題など、実務的なことをこそ本当は話し合って良いと思うんですよね。「はく奪だ!!」「いやそうはいくか!」と戦うだけでは、なんら建設的でない……。

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  2. 毎回楽しく読ませてもらってます。前回のエントリーも見ましたが、法律的な解決は難しいですね。最近では自動で止まってくれる車も開発されてきているようですし、技術的に解決されると良いですね。

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    1. >匿名Apr 13, 2012 12:29 AMさん
      非常に冷静な意見で、なるほどと思います。法的な部分からだけじゃなく、技術的な部分からも光を当てていくと、また違った解決方法がありそうですね。

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  3. ネットでこの事故について調べていて、こちらにたどり着きました。

    逆に考えたら、何故今まで免責されてきたのでしょうか。
    多くのてんかん患者は、免責されない事を受け入れられると思うのです。
    何だか余計なお節介を焼かれて、批判が増えて逆に迷惑を被っている気がします。

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    1. >匿名Apr 13, 2012 05:06 AMさん
      本当にその通りです。ただ一つ詳しくないので分からないのが、「てんかんを理由に免責される」というのが、実際にどの事故でどういう免責だったのかです。「てんかんは免責」ということだけ一人歩きしているような印象もあります。

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  4. 別なスレで最低、吐き気がする
    いつてんかんになってもおかしくない
    と罵倒された者です

    一部極論も交えて発言しました
    いちはさんの反論も読ませて頂きました
    第3者として冷静にとのご発言もありましたが
    見方を変えると他人事という観点にも
    なりかねないと思いますし、てんかん患者側の
    視点にたってとのお話もありましたが
    加害者側擁護で被害者及び被害者遺族の立場や
    その後の視点に立たれた物が
    報道も少ないように思います
    このままでは加害者側にとってはやり得ということ
    にもなりかねません
    いちはさんはその点を考慮されて
    発作を免責除外とすべきとされていますが
    そうなったとしても今回のように被疑者死亡では
    被害者遺族にとってはたまらないと思います

    今のままの状態では明日いちはさんご自身やご家族が
    同様な事件に会われるかもしれないのです
    今回なくなった方で40歳男性の方は
    今月7日に長女が誕生したばかりだったそうです
    http://mainichi.jp/select/news/20120413k0000m040132000c.html

    私のことを馬鹿だ無知だと言われることは
    どうでもいいことですが
    明日みなさんがある日突然被害者や被害者遺族になるかもしれないのです

    失われた命は戻ってこないのです

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    1. 横からですが、失礼します。
      まず、今回の事故はてんかんの発作によるものでない可能性もあるそうですね。
      そして、失われた命は戻って来ない、その通りです。
      だからこそ、今後起こる事故を可能な限り無くさなければなりません。

      ですが、全員から免許を剥奪して、それで本当に事故はなくなるのでしょうか?
      いちはさんが指摘されていますが、そうすると本当に欲しい人間が地下に潜って、かえって危険性が増大する可能性だってあるんです。剥奪を恐れて、発作が起きても医者にかからない人も出てくるかもしれません。

      無条件に免許を剥奪するのではなく、すり抜けて乗る人を摘発or少なくしなければ、根本的な解決にはならないと思うんです。

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    2. >匿名Apr 13, 2012 05:08 PMさん
      第三者として、それは他人事ということとは違います。いつ自分の身に降りかかるか分からないから、真剣に考えないといけないんです。その降りかかることは、あなたの想像されるように被害者になるかもしれない、というのはもちろん、加害者になるかもしれない、てんかん患者になるかもしれない、ということも含みます。そこを想像できなければ、結局は一方的な主張に終始してしまうんですよね。
      一番の目的、最大の目標は何か。
      これを見失ったら、他人の不幸をエサにしただけの、ただのケンカにすぎません。

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    3. >匿名Apr 14, 2012 12:04 AMさん
      てんかん患者と運転免許を論じるとき、大切なのは「なにが目的か」ということを見失わないことだと思っています。一番大切なこと、それは「安全」ですもんね。てんかん患者から免許をはく奪する制度を設ければ、それで安全が確保できるのならそれで良いかもしれませんが、「本当にそれで安全になるのか?」という疑問が残りますよね。

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  5. 返上だと、万が一にも病気が治って運転したいという場合に再取得の手間がかかるという思いからためらってしまうかもしれませんね。
    免許の一時停止制度があればいいんですが。

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    1. >kさん
      確かに、再取得は相当手間かもしれませんね……。というか、返上制度を提唱しておいてなんなんですが、くそまじめに返上する人なんているのかなぁという疑問も……。

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  6. レスの流れとは関係ありませんが
    容疑者家族の発言があったようです
    http://ameblo.jp/88238823miy/

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  7. なんの問題にしてもそうですが、目先のリスクの消失にばかり気を取られ、起こりうるリスクの最小化(ゼロにはできない)を求めることが下手な人が多い印象があります。このエントリーのように、目先のリスクではなく、起こりうるリスクすべてを最小化する方法を探っていく(決めつけることもほとんどできない)必要があることを理解できる人が増えることを切に望みます。

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    1. >匿名Apr 18, 2012 08:55 AMさん
      そうなんですよね。本当に目指すべきはなんなのか、ということを忘れずに、何をどう規制したらいいのかを考えていくことが必要かなと思います。さらに考えを煮詰めたものが下記になります。
      http://psichiatra.blogspot.jp/2012/04/blog-post_4335.html

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  8. 例えば就職時の面接で
    「あなたは免許を持っていないようですがどうして取らないのか?」
    てんかん持ちでして・・・

    身分証以外に社会の受け入れ態勢というか、クローズドしておきたい情報について
    どう対応するかが問題

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    1. >匿名Apr 18, 2012 09:20 AMさん
      「身分証なんて他にもあるじゃないか」と言われてしまうんですよね……。学生でもない限り、写真入りの身分証なんてなかなかないような気もするんですが……。そして免許を持っていないと言うと、「なんで?」と聞かれるのも事実。定時の事務職くらいなら免許なしでもやれますが、夜間の呼び出しがあったり、遠くの顧客のところに何か受け取りに行かなければならなかったり、車が必要な場面って多いんですよね。

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    2. >「身分証なんて他にもあるじゃないか」と言われてしまうんですよね
      住其カードがあるじゃないですか。
      http://juki-card.com/
      写真つき、現住所記載、さらに有効期限はゴールド免許の倍の10年。
      登場から10年近く経ちますけど、意外に知らない人多いんですよね・・・。

      >そして免許を持っていないと言うと、「なんで?」と聞かれるのも事実。
      社会人になって何年も経ちますけど、免許持ってない人って結構いますよ。
      持ってない理由は人それぞれ。車酔いしやすいので敬遠、住民票の関係、金がない、興味がなかった等々
      そもそも社会人は免許持っていて当たり前、車の運転できて当たり前って考えが根本的に間違え。
      運転できない理由はてんかんなどの病気・障害に限らず色々あると思いますけどね。
      特に高額な自動車学校入校費用がネックになる人は結構多いと思いますけどね。

      ちなみに日本人の免許取得率は70%ほど。地方の新成人の普通自動車免許取得率は60%ほどらしいですよ。

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    3. >匿名2013年10月2日 1:19さん
      俺はいわゆる「地方」出身で、かつ埼玉で2年、福岡で5年住んでいますが、地方で免許を持っていない人ってほとんどいないです。新成人の取得率については調べてみました。やはり地方では、「今は持っていなくても、いずれ取る」という人が多いようです。
      http://from.sonysonpo.co.jp/topics/pr/2012/01/20120105_1.html

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  9. とても魅力的な記事でした!!
    また遊びに来ます!!
    ありがとうございます。。

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  10. いけないのは、てんかんと解っていたのに
    きちんと診察を受けなかったり
    処方された薬を決められた通りに内服してなかった事だと思います
    きちんと診察を受け薬を内服していれば
    ほとんど発作は起きないのです
    簡単に免許剥奪となれば
    きちんと診察を受けている人達が剥奪されるだけで
    診察も受けず
    発作を起こしている人は
    申告もせず免許も剥奪せれず
    事故は減らないと思います
    むしろ増えると思います
    きちんと診察を受け
    薬でコントロールできているひとも
    いるのです

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  11. 自主返納させる必要あるのか。疾患差別だ。
    てんかんでも発作を起こさない人って圧倒的に多いぞ。
    事故をした場合に責任をちゃんと負わせるのは賛同するが。

    異動者の運転ができないと、就職も、通院も買い物もできない。
    そういう会社が殆どだし、東京・大阪などを除けば生活も車が不可欠だ。
    てんかん患者から車を取り上げるっていうなら、この点を何とかしてくれ。

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  12. 一般的にてんかんという病気に対しての認知度が低すぎると思います。

    てんかん患者が事故を起こしたことだけがクローズアップされ報道しているので、
    てんかん患者の全ての人がまるで悪者のように聞こえます。
    報道する側ももっとてんかん患者に配慮した伝え方をするべきでは?

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    1. >匿名Apr 22, 2012 08:13 PMさん
      今回の事故というか事件というか、それに対する過剰なまでのてんかん叩きは異常でしたね。そして、その収束の速さもまた異常。みんな、自分が言葉による加害者になったことなど気づかず、もう別の話題に群がっている。その先頭がマスコミですね。

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    2. 脳出血後、症候てんかんになった者2015年4月28日 11:03

      三重県四日市市で昨年12月(2010年12月)、踏切待ちをしていた自転車の男性2人に乗用車で追突、電車にはねられた2人を死亡させたとして、自動車運転過失致死傷罪で起訴された同市羽津中1、歯科医師、池田哲被告(46)の弁護側が無罪を主張する方針であることが19日分かった。被告にはてんかんの持病があるが、発作がいつ起きるかを予見して運転を控えるのは困難という筋書きだ。初公判は20日、津地裁四日市支部で開かれるが、検察側と全面的に対立する構図になる。

       池田被告は昨年12月30日午後1時半ごろ、乗用車を運転中に意識を失い、同市羽津町の近鉄名古屋線踏切で自転車3台に追突、3人を死傷させたとされる。津地検四日市支部は今年1月、被告には突然意識を失う発作があり、車の運転を控える注意義務があったなどとして起訴した。

       これに対し弁護側は(1)医師の指示通り薬を服用していた(2)医師から車の運転を控えるよう指導されていなかった(3)発作を予見することは不可能--と主張、「注意義務自体がなく刑事責任は問えない」と全面的に争う姿勢だ。

       池田被告の弁護士は「2人が亡くなった重大な事故だが、罪は成立せず無罪だ。どういう条件がそろえばてんかん患者は運転を控えるべきなのか、法廷で問いたい」と話している。

      この事故をご存知の方が何人いらっしゃるでしょうか?
      てんかんは自動車免許取得はダメで、医師免許は良いのでしょうか?
      医師免許は、更新はありませんね?
      てんかんで服薬しながら、外科医をされている方もいると聞きました。
      さて、この事件は何故大問題にならなかったのでしょうか?

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    3. >脳出血後、症候てんかんになった者さん
      1.この事故をご存知の方が何人いらっしゃるでしょうか?
      少ないと思います。俺も知りませんでした。

      2.てんかんは自動車免許取得はダメで、医師免許は良いのでしょうか?
      医師免許はとれます。ちなみに自動車免許をもっている人もたくさんいますので、「ダメ」というのは間違っているのではないでしょうか。

      3.医師免許は、更新はありませんね?
      ありません。俺は試験による更新には反対です。試験勉強の時間を与えてもらえるなら喜ぶ医師は多いでしょうし、試験の日は仕事を公式に休めるわけだし、良いことだらけのようなきもしますが、まわらなくなる病院が多発するでしょうね。

      4.てんかんで服薬しながら、外科医をされている方もいると聞きました。
      友人・後輩でてんかん患者がいますが、外科ではありません。発作を繰り返すのに外科医をしているとしたら、それは人格か発達に問題を抱えている人でしょう。発作がコントロールされているのなら問題ないのでは? 自動車免許も発作がコントロールされているかどうかがポイントになります。

      5.さて、この事件は何故大問題にならなかったのでしょうか?
      これは恐らく「マスコミにとっての旬が過ぎた」からです。

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  13. とても考えさせられたのでブログのテーマにさせてもらいました。
    勝手に引用してごめんなさい。

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    返信
    1. >mi-chiさん
      ありがとうございます。引用大歓迎です!

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  14. ごめんなさい
    ブログのアドレスを載せておきます

    http://ameblo.jp/mi-chi3104/entry-12133281966.html

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  15. 飲酒運転も同じことが言えますね、飲んで乗っても良いけど酒酔いは免責事由にならないと
    これがおかしい意見と感じるなら、てんかんについても「不特定多数に生命の危険があることを承知で乗るてんかん患者」と酔っ払い運転者との外部から見た違いを教えていただけませんか

    返信削除
    返信
    1. >鉄の馬さん
      飲酒運転は、飲酒者がどんなに否定しようとも、確実に認知・判断・操作の低下をまねきます。
      いっぽう、てんかんについては、あくまでも「内服していてコントロール良好」という条件であれば、そういった低下はありません。
      鉄の馬さんが例に出されている「不特定多数に生命の危険があることを承知で乗るてんかん患者」というのは、内服をしていないか、あるいはしていてもコントロール不良である患者のことですよね?
      飲酒運転者との違い、お分かりになりましたか?

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    2. >鉄の馬さんへ
      大阪梅田の暴走事故を知っていますか?
      生活習慣病で高血圧症、不摂生と暴飲暴食を続ける人の方が体調管理の自覚が薄く、不特定多数の人に危害を加えるリスクが髙くなります。
      糖尿病と心臓病の発作による事故は、てんかん患者の26倍です。
      また、てんかん患者が起こした事故の93%が、運転適性がない人たちの事故です。
      発作が頻繁にあり、寝不足で頻繁な薬の飲み忘れ、医師から運転を止められた人たちが、ニュースとして報道されています。
      裏を返せば、適切な取得と手順で運転をするてんかん患者は、一般の人よりも、事故を起こすリスクが低くなると言っても大げさでありません。

      忘れてならないのは、事故を起こしたのは、注意義務を怠った人たちであり、病気に責任はありません。

      何者も万全な体調で車を運転する義務があります。

      削除
  16. たまたま、このような記事を拝見しました当事者です。
    道交法としては、悪い言い方をすれば風邪薬で眠くなるようであれば運転しないでくれという内容がかいてあるのも現実です。

    自己判断能力が問われている内容だと思います。

    たしかに重要な内容ですが、道路交通法としてみると診察されたために『自主返納』してしまうと、同じく同法で定めてる、「3年以内に医者の許可があれば運転免許を戻します!(試験を抜く(更新時に行う視力検査程度))」で戻ってこなくなります。

    制度始まった当初は、若葉マークからスタート(それは取得年日がリセットのため)からでしたが、ここは詳しくわかりませんが、今は免取時の色で戻るとか・・・(法律が義務化以降また変わりました。)

    そのために、実情は免許取り消し処分(行政処分って奴です。)がベターだったりします。そのために運転免許証明書だったかな?あの高齢者がよく発行するものですね。あれはやってしまうと、免許を戻したい人にはできないんです。(ただ、この制度はほとんど浸透してないのが実情です。)

    理由は単純です。病気と免許取得を切り離し、免許で自主返納した人間に同様な処理をしてしまったら、大変じゃないですか。それでは高齢者も同様な処分を行うか、道路交通法をさらに抜本的に見直す必要があります。

    そのために、実情は免許取り消し処分まで待つべきです。違反内容は『道路交通法101条だったかな?違反として。(違反:病気を持っているという理由)』で、処分されます。
    違反用紙にきちんと違反と書かれているのが現状ですね。

    そのために、実情はあえて免取か免停処分を受けてしまわないと、免許が戻ってこないというはちゃめちゃな内容です。
    その前に。病気持つことが道路交通法違反っていうのも問題ですが・・・

    私も持っている人間ですが、どんな人も体調を万全に運転をしてほしい。
    そして、この頃は罰則が恐くて申告できないとか、申告しようにも生活の足だからとかで、言わない人もいます。

    申告も実はめんどいのです。指定の診断書ですが、病院ですので・・・3千円ぐらいかかりますね。(免許センターから郵送か取りに行く以外手段がない。)

    ・・・なんらかの発作で救急搬送されたら、免許を確認した場合。医師は日本医師会のフォーマットでメール添付でもいいので免許センターに送っていいんです。(患者の有無は取らなくてもいい)
    医者はネットからPDFをダウンロードしてメール添付ですから差がひどいものです。

    そのために、健常者でも同様なことがあります。法律的に医者が免許センターに言うのは義務ではないですが、基本的には権利として行使して問題ないです。
    ここで、無申告でした人はばれてしまい。罰則より、公安側は言ってもらえればいいという認識が強いので、書類送検ぐらいでしょう。そのためになんもありません。

    このようなことしない限り、てんかん含めて。統合失調症、睡眠障害も無申告でもばれないでしょう。
    私は申告してますが、ばれない自信はあります。

    ただ、これで家庭が大荒れになったりするのも事実で。健常者の人たちからは想像を絶する、内ゲバみたいな患者・患者を持つ家族が運転するのはダメだということで、運転する人は悪だ!とか叩くケースが以外と多いです。(自分の家のルールを他人に押し付けて正しいと言ってるようなものですよ。)
    法律より、そちらが先行されても、、というのが本心です。

    そのために、精神をやんじゃう人もいるとか・・・
    よく、病気で事故=てんかんというイメージでニュースでストレスもいたりと。

    私はてんかんと運転免許でGoogleで順位が高いサイト?を運営してますが、そろそろ書き替えをしたいと思ってます。

    ただ、てんかんにこれは限りません。
    どんな人もてんかんになる可能性はあるのと、どんな人も体調はしっかりしてほしい・・・

    そうでないと、またてんかんのせいにする風潮。これをまずは止めないと、運転もしない患者さんがストレスでパンクしてしまうのが現実です。

    雑文で申し訳ございません。

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    1. >匿名2016年3月27日 16:55さん
      道交法の改悪で、てんかん以外でも、精神疾患があれこれ難くせをつけられるようになってしまい、患者さんたちの手間がもの凄く増えて、経費も増えて、この国はいったい何をしたいんだって感じです……。

      てんかんに関するコメントを他の方と併せて2件、近い期間にもらって、自分なりにふと思ったことがあってフェイスブックに書いたものを下記に転載します。

      スマホ所有者は運転をしてはいけない。
      運転中に電話に出る人は論外として、電話に触らないよう心がけている人でも、絶対に触らないなんてことは言いきれないはずだ。思わず手が出ることがあるはずだ。触るまではなくとも、電話が鳴れば一瞬は気がとられるはずだ。
      それで事故につながる恐れがある。
      だからスマホ所有者は一律に運転禁止すべきなのだ。
      てんかん患者の運転を一律に禁止しろというのは、こういう論理である。

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    2. このコメントは投稿者によって削除されました。

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    3. 返事が遅れてしまいました。すみません。
      スマホ所有者のお話は非常に面白いです。精神疾患については個人的に同感です。
      あまりにも精神疾患は難しい線引き以前に、法律文面が理解できない内容になっていますし、これでは意味やいったい義務化とはと思います。

      実は仕事で多々あるので、とある大手企業(少し前大きく一面に出てしまいましたが)の安全や運転機能についての研究をしてるところで携わっていて。

      色んな疾患もありましたが、統合失調症や睡眠疾患の研究なども進んでいたりしますが、いつも思うのはてんかんだけはないというのがなんだか悲しいです。

      義務化するには線引きは必要なのはわかりますが、個人的にはまだ当事者すら出し方がわからず。医者も法整備は理解が進まないままの義務化に踏み切った早かったと思いますね。

      行き当たりばったりのやり方が呆れています。
      気になっているのは、義務化と同時に病気で免取になったばあい。3年以内に診断書あれば免許を実質返すというフォローの制度。
      (再取得扱いになり、若葉マーク(初心者扱い)からということでしたが即翌年度には若葉マークから帯は免取時と同じとするとなったりと・・・)
      ※記憶ですが落とし穴として、病気で運転ダメとなった場合。自主返納は適用外となる。

      なぜ、このような制度をてんかん協会。いや、障害者団体全体がどこも並行して言わないのがわからないものです。
      そのためにフォローする制度すら動いてるとは思いません。

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    4. >匿名2016年5月28日 22:28さん
      だいぶ返信が遅くなり申し訳ありません。
      最近、ツイッター経由で東北大学てんかん科の中里教授と交流を持たせていただき、そのおかげでてんかんの勉強を自分なりに少しずつやり、また免許も含めた周辺事項についても知識を増やしているところです。
      差別問題についても、中里先生も何度となく発信されていますが、バリアはまだまだ厚く高いですね……。
      当事者側からの発信ももっと熱心で良いと思うし、100人に1人の病気ですから、オープンにできる風土ができあがれば、当事者だけでなく家族も含めて数百万人ですから、発言力は相当に大きいはずなんですよね。


      https://twitter.com/nkstnbkz

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  17. 道交法ができた当時と現在の交通事情や車の台数も違いますし
    寿命が延びたことによる高齢運転者の増加など…
    社会情勢に法律がきちんと追いついていないのも一因かという気がします。
    以前は免許を発行する立場に居ましたが
    現在はてんかんの子を持つ高次脳機能障害の当事者です。
    精神科主治医は「運転やめたほうがいいな。」」
    神経内科主治医は「運転できるんじゃないの?」
    と全く異なる見解でしたが、自身の判断で運転はやめました。

    てんかんの場合は発作さえなければ判断・運転能力に問題はないと思うので
    運転中は簡易的な装置で脳波を測定して
    発作が起こった時には、周囲に知らせながらエンジンの制御装置が働いて安全に停止できるような
    …良いアイデアは浮かびませんが、そんなシステムが開発されれば良いのにと思ったりもします。

    いろんなことを考えるきっかけになりました。
    ありがとうございます。

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    1. >匿名2016年7月3日 23:16さん
      脳波のアイデアは思いつきませんでした。が、脳波もなかなか厄介で、健常でも脳波異常があったり、てんかんでも脳波異常がなかったり……。

      個人的には、こういうペダルの普及が良いように考えています。
      http://www.onepedal.co.jp/products/

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