キミは他人に鼻毛が出てますよと言えるか デラックス (朝日文庫)
おもしろかった!!
日常生活の中で、
「やってみたいけど、ちょっと勇気がいるよな」
とためらってしまう、そんなことを思い切ってやってみる企画。思い切って、とはいうものの、実際に行動に移すに際しては、やはりためらいがある。悶々と悩む北尾氏、それでもエイヤッとばかりにやってみる姿が清々しい。
各企画にはタイトルがあり、文章はいくつかのサブタイトルで分けられている。それを眺めるだけでも面白く、ニヤニヤ笑ってしまった。以下に、ついニヤけてしまうタイトルと、サブタイトルを抜粋。
『電車で知らないオヤジに話しかけ飲みに誘う』
そのオヤジはおびえたようにぼくを見つめた
『ゴールデンウィークのお台場で孤独な男たちと人生を語り合う』
ホモのナンパと勘違いされている
『クリスマスに、暗い目をした男たちと人生を語り合う』
イブの夜、ポルノ映画館で男を待つ
『子どもと遊びたいと思うのは犯罪なのだろうか』
なぜキミたちは逃げるんだ
『激マズ蕎麦屋で味の悪さを指摘する』
言え、言ってしまうのだ
『知人に貸した2千円の返済をセマる』
同情するなら金を返せ!
『町でいちばんの“言い子”に声をかける』
ナンパじゃないんだ!
意識過剰で怪しい行動に
「急ぎますので」彼女は足早に去っていった
『「42歳フリーライター」の値打ちを就職試験に問う』
職業を聞くなり相談員は沈黙した
以上は、あくまでもタイトルとサブタイトルで笑えたものだけ。他にもたくさんの企画があり、もちろん表題の、『キミはちょい知りの他人に「鼻毛が出てますよ」と面と向かって言えるか』も入っていて、これもかなり面白い。
これはぜひとも読んでみて欲しい本。
ところで、『知人に貸した2千円の返済をセマる』を読んで思い出したことがある。あれはまだ俺が20歳のころ。当時の友人に、下の名前は忘れたが、モリワキという奴がいた。このモリワキ、とにかくセコかった。そのセコさは、笑えるレベルではなく、卑劣さに怒りがこみ上げるほどだった。
セコい、というと曖昧だが、要するに金払いが悪かったということだ。たとえば皆でレストランに行く。モリワキが「金がない」というので誰かが貸す。しかし、モリワキは絶対に自分からは返さない。返してくれ、と言っても、その時も「ちょっと今は金がない」と言って返さない。そんなことが続いたので、モリワキ以外の友人たちと、「もうモリワキに金を貸すのはやめよう」という話になった。
ある日。モリワキを含めた皆で、1000円の焼き肉食べ放題店に行った。いざ支払いの時になると、やはりモリワキが「金がない」と言い出す。しかし、俺たちも事前に打ち合わせ済み。
「俺もない」
「あ、俺もピッタリ1000円しか持ってきてない」
「お前もか、俺もそうなんだよ」
そんな感じで、自分たちの分だけをレジの前に出した。モリワキは、
「誰か持ってないの? 今日は、財布を忘れたんよ」
と言った。それでも誰もなにも言わない。しばしの沈黙。とうとう誰も金を貸す気がないことが分かると、なんとモリワキは、舌打ちして、それから、
「しょうがねぇな……」
と言って、おもむろに自分の財布を出した。さらに、その財布の中から一万円札を出したのだ。金がないだけでなく、財布がないとまで言っておきながら……。全員、唖然として言葉も出なかった。以後、一緒に食事に行くことはほとんどなくなった。
わはははは!!
返信削除モリワキ さいてーーー!!
でも、いますよね、こういう人
私 女の友人でいましたよ、こういう人が
当然、疎遠になります
ところで
上のリストですが...
>『子どもと遊びたいと思うのは犯罪なのだろうか』
fabioはどこでも それが外国であってもすぐに仲間に入れてもらィ、彼ら以上にはしゃぎます 笑
>『激マズ蕎麦屋で味の悪さを指摘する』
これはわたしの定番
レストランでも,,,当然
最近では、行きつけのフライドチキンやさん
通い詰めてたのに、ある日味が変わった
変えたでしょ?!と問い詰めると、変えたと、で値段が高い方を仕入れたのに駄目なのか?と言うから
わざわざまずい方にお金を払うことはないでしょ と 疑心暗鬼ながら 主張
それ以来、わたしが行くと彼が奥に入って直々に作ってくるけど
それでも駄目
来週残念だけど、私専用に作ってくれても まだまずい
残念だけどもう来ないよ と言うつもり
>『知人に貸した2千円の返済をセマる』
お金の問題と言うよりもーー知らんふりされるってことが気持ち悪いんで
あえて迫ります ははは
>junkoさん
削除この本の著者は、junkoさんほどスッパリと行けず、けっこうウジウジ悩んだ末に、エイッと腰を上げるんですよね(笑) その悩みっぷりがまたなんとも面白いんですが。
モリワキのような金に「汚い」人というのは、公私ともに関わりたくないですね。