2016年4月12日
生き残る確率を少しでも上げたければ読みなさい。そう勧められた時に、実際に読むかどうか。それもまた、「生き残る判断、生き残れない行動」の試金石である 『生き残る判断 生き残れない行動』
タイトルはサバイバルのハウツー本みたいだが、中身はまったくそんなことはない。多くの被災者、専門家へのインタビューを重ね、また著者自らもいろいろな訓練体験を受けて、被災時の人間心理や行動を読み解こうとする、非常に啓蒙的で素晴らしい本。
いざ被災した時には、もちろんハウツー本の知識は有効である。それは本書でも繰り返し語られている。「知っているかどうか」の差は、平時においては些細でも、緊急時にはとんでもなく大きくなる。それこそ生死を分けるほどに。
自分も以前は、飛行機に乗る時には安全のしおりを読んで脱出口を確認し、またホテルに泊まる時も非常口を確認するようにしていたのだが、ここ最近は怠けていた。本書を読んで、改めてそういう備えをきちんとしておこうと思わされた。
何も起こっていない段階で「こころの備え」をしておくことを説く本書は、緊急時のハウツー本ではなく、平時のハウツー本と言えるかもしれない。分かりやすくてためになるので、多くの人が読んでおくべきであろう。
こうやって勧められた時に、実際に読むかどうか。
それもまた、「生き残る判断、生き残れない行動」の試金石である。
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