あっ!!
これを見て、もの凄く驚いた。
10人に1人くらいの割合で、足の裏をくすぐってもらうのが好きな人がいる(実際に俺もそうだ)。このことと、足の裏と性器の刺激を感じる大脳皮質がこれほど近いことは、決して無関係ではないのではなかろうか。
不幸にも手や足を切断した人には幻肢痛といわれるものが起こることがある。そのとき、たとえば手を切断した人の大脳皮質では、失われた手を司る大脳皮質部分の隣にある顔面や体幹の皮質が再配置される(グーッと侵食してくるようなイメージ)。本書の中に、腕を切断したあと、顔を触られると手を触られたような感じがするという患者の話があった。
あっ!!
そういえば過去に読んだ障害者のセックスに関する本のどれかに、脊髄損傷後の性感帯の話があった。脊髄損傷すると、損傷した脊髄の高さに応じて運動や感覚が麻痺する。そして、感覚の麻痺した部分と正常部分との境い目に強烈な性感帯ができるというのだ。冒頭に紹介した足の裏と性器、それから皮質の再配置と合わせて考えると、幻肢と同じようなメカニズムが関与しているのではないかと思えてくる。
本書はそれ以外の話題も豊富で、もの凄く知的刺激に満ちた本だった。『レナードの朝』で有名な神経内科医オリヴァー・サックスの本が好きな人なら、同じくらい楽しめると思う。
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