ピュリツァー賞を受賞した報道写真が、時代背景や写真撮影時のエピソードとともに掲載されている。1942年から現代のものまで、各年で見開き2-4ページくらい。中にはショッキングなものもあるし、思わず涙ぐみそうになるような写真もある。
「目を背けてはいけない、これが世界の真実だ!」
ということはない。「写真」とはいうものの、どんな写真家であっても真実を写すことは不可能である。多くの場合、撮影者の意図があり、目的がある。そういうものはなく、ただタイミングが良くて撮れた写真(※)だとしても、その出来事の「真実」を写しているわけではない。あくまでも「場面」を切り取っているにすぎない。
そこにどういう意味を見出すか、どんな時代の空気を読み取るか、それはすべてあなた次第なのである。
ようやく読み終えたと思ったら、第2版である2015年の最新版が刊行されてしまった。さすがに追加で買うことはしないが、これから買おうと思う人は間違うことなく最新版を購入するように!!
※例えば有名な「ハゲワシと少女」という写真は偶然の産物であるが、これがどうやって撮られたのか、そして世界中から非難を浴びた撮影者がなぜ自殺したのかについては、『絵はがきにされた少年』に詳しく書いてある。
0 件のコメント:
コメントを投稿
コメントへの返信を一時中止しています。
一部エントリでコメント欄に素晴らしいご意見をいただいており、閲覧者の参考にもなると思われるため、コメント欄そのものは残しております。
また、いただいたコメントはすべて読んでおります。