2016年5月24日

内容は満点。訳で減点して星4つ 『生と死とその間 神経内科医が語る病と「生」のドラマ』

生と死とその間―神経内科医が語る病と「生」のドラマ

クローアンズ先生の本はやはり面白い。本書の大部分は臨床エッセイで、いろいろな患者との出会いと、クローアンズ先生にとっての発見、苛立ち、怒り、落胆、喜びといったことが描かれている。あらゆる臨床家にとって、有意義な内容だと思う。

この素晴らしい内容を、一部の訳者が損ねているのは残念なことである。敢えて誰とは書かないが、読んだ人なら「この章はちょっと……」と感じるのではないだろうか。原書は読んでいなくても、文脈から明らかに誤訳だろうと思われるところもあった。監訳者は、もう少し「監」訳してくれないと読者は困る。

内容は満点。訳で減点して星4つといったところ。

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