2019年6月25日

幼女を殺した14歳の少年は、どう裁かれるべきなのか 『人間狩り』


社会的な問題提起、ミステリ、テンポのバランスがとれた良作。少年法関連の小説では薬丸岳が優れて面白いが、本作は少年法だけでなく、現代的制裁である「加害者へのネットリンチ」も加味してストーリーが進められており、とても面白かった。

登場人物のキャラはいずれも「他の本で見たことあるなぁ」という凡庸なものだが、それでこれだけの物語を紡げるのだからすごい。

読みながら、酒鬼薔薇聖斗や『心にナイフをしのばせて』の少年Aを思い出したが、巻末の参考文献に同書が挙げたったので納得した。

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