2017年11月2日

入院親和性、外来親和性

精神科の患者には、入院親和性、外来親和性というものがあるような気がする。これらは片方が高ければ、もう片方が低いというような関係ではなく、両方とも高い人もいれば、逆にどちらも低いという人もいる。

ある患者は、入院している間は文句一つなく淡々と生活するのだが、退院するとプッツリと消息が途絶えてしまう。そして病院外でトラブルを起こしては保護され入院、ということを繰り返していた。こういう人は、入院親和性が高く、外来親和性が低い。

別の患者は、入院すると他患者に因縁を吹っかけたり、医師や看護師に脅しをかけたり手に負えず、結局、本人の執拗な退院希望に家族が折れて退院。これでもう病院に来なくなったかというとそうでもなく、外来を欠かすことがない。こういう人は、入院親和性が著しく低くて、逆に外来親和性が異常に高い。

これが実際の治療に役立つ考えかたかというと特にそういうわけでもなく、ただそういう親和性というものがありそうだなと思った話である。

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