映画化もされた小説『ジョーカー・ゲーム』の著者・柳広司によるミステリ。主人公は『種の起源』で有名なダーウィン、舞台はガラパゴス。
柳広司は他にも歴史上の人物を主人公にしたミステリを書いている。前回読んだのはロスアラモスでの原子爆弾開発をテーマにした『新世界』で、これは原爆を落とされた街の描写が生々しく、反戦小説として後世に伝えていきたい名著だった。
さて本書であるが、ダーウィンが主人公なだけあって(?)、テーマは「人間とはなにか」といったところ。とはいえ、あくまでもエンタテイメント小説であり、決して哲学書ではないので、そこまで深刻なものではない。重いテーマをうまく盛り込んだミステリ、という感じだ。
完全にエンタテイメントに徹している『ジョーカー・ゲーム』シリーズに比べて、この邸プのミステリには、どうやら柱となるテーマがあるようだ。他の本も読んでみようと思う。
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