2013年4月7日

フェリーは指導医を乗せて

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フェリーでの別れはドラマチックだ。たくさんの人たちが見送り、見送られ、エールを送り、エールを受ける。手を振り、振りかえす。泣いたり、笑ったり、そうこうするうちに汽笛が鳴って、フェリーがだんだん遠くなる。

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平成25年3月31日。Y先生が船に乗った時点で、この島には精神科医が俺一人となってしまった。孤独感と責任の重さに肩が重くなりがちだが、この別れの日にはそういうことを一切置いといて、ただただY先生との惜別を噛みしめた。

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先生からの薫陶を受けて育った3年間。指導医や教わる側がたくさんいる中で過ごしたわけではない。ほぼマンツーマンで過ごした3年間だ。県内の若手精神科医の多くから「Y先生に教わりたい」と言われる先生を独り占めで師事できたことは、俺の医師人生の出発点として非常に幸運だった。

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「遊びに来てね」
先生のこの言葉は社交辞令ではない。そういう無駄な言葉は使わない先生だ。だから数ヶ月後には、たくさんの愚痴や不満と少しの自慢話を持って遊びに行く予定。

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