2018年8月1日

診察室のイスをひだりに回す理由

当院診察室では、患者は机のひだり側のイスに座る。みぎ側には職員用通路があり、診察が終わると、そこにいる看護師にカルテを渡す。

このとき、イスをみぎに回転させるほうが早いし楽だが、敢えてひだり回転にしている。

というのも、患者の反対方向にイスを回すのは、微量ながらも拒絶のサインになりかねないからだ。

イスをみぎに回すか、ひだりに回すかなんてことは、気にしない人にとってはどうでも良いような、非常に些細な仕草である。しかし、この積み重ねによる効果・影響は、少なくとも精神科医療では軽視できない。

※「みぎ」「ひだり」は、左右取り違えを防止するため、個人的に院内で採用している表記方法。注射部位の指示を漢字で「右」「左」と書くのをやめてひらがな表記にして以来、左右の取り違えミスの報告はゼロになった。

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