2013年3月20日

Cold & Hot

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「冷たい人ね」
彼女は呆れたような顔でそう言って、そそくさと出ていった。

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そんな彼女の背中を見送りながら、正直俺はホッとした。


※自分で撮った写真に小話をつけるシリーズ。

7 件のコメント:

  1. 相談支援専門員の研修に行ったとき、講師の先生が精神科のDrだったのですが

    「支援や治療にも終わりの時がくる。
    良い終わりというのは、恋と同じだ。
    一番よい終わり方は「捨てられて終わる」ことだ。
    もうあなたは必要ないわ。さようなら。と言われて終わるのが
    一番恨まれなくて、良い。
    いいですか皆さん「もう大丈夫ね。頑張ってね」と
    こっちから別れを切り出すのは、危険ですよ?
    未練や恨みを持たれたら、別れるの容易じゃないよ?
    相手が自分を捨てるように持って行くのが、ベスト。 」

    赤でメモって、mixi日記にも書いちゃった。
    研修の他の部分は…忘れました(泣)

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  2. ああ!ホッとした、ってそういうこと!(後から気づいた);;

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    1. >雪花菜さん
      もうっ! ダジャレですよ(笑)

      それはともかくとして、研修での話、まさにその通りですね。特にうつ病の治療に関しては、良い意味での「自然消滅」がベストです。そうじゃなくても、「もう大丈夫な気がします」という感じで別れを告げてもらうのが最高ですし、患者がそう言いだすまでは待ちます。

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    2. 間を置いて気づくと、ほんと、恥ずかしい;;

      研修の話は、ちょうど眠くなってくる時間の小話だったんです。
      こんなことも仰ってました。


      どれだけ脱力できるか、要領よく手を抜くことが出来るか
      というのは、とても大切なことだ。
      私は若い頃は、大変まじめだったので
      とても熱心に治療に当たっていた。
      で、どうなったかというと
      熱心にやればやるほど、患者は自殺しちゃった。
      熱心に関わると、熱心に自殺する。
      真剣に治療すると、患者が死んじゃう。
      先生はとても一生懸命なのに
      その一生懸命さに応えられない自分は情けない、と死ぬ。
      ほめると、死ぬ。
      あなたはずいぶんよくなったね、というと死ぬ。
      ああ、先生は私から離れていこうとしているんだ、
      私は見捨てられるんだ、とおもって死ぬ。

      治療に熱心で、患者をほめると、
      患者が自殺する。じゃどうすりゃいいんだと。

      「…ま、いいんじゃない?」
      という「いい加減(良い加減)」な手抜き・緩みが大切。
      治らなくても、治らないまま生きていければ、いいじゃないか。
      病気と言えば感染症のことだった時代は
      「病気は治すもの・治るもの」だったが
      今は病気のほとんどは慢性疾患で、
      みんな残らず「病みつつ生きる者」だ。
      病気や障害を持ちながら生き続けているというのが実相だ。
      悪化させないようにする、という力の注ぎ方のほうが
      現実的(で効果的)だっていうケース、たくさんあります。
      もう、現代人だいたいそうだね。


      病みつつ、生きて“いける”こと。かぁ…………
      そうしたら「普通」の幅がぐ――……――んと広がった気がして、
      とっても楽になりました。

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    3. >雪花菜さん
      素晴らしい!
      俺もまったくもって同感です。うつ病だけど薬は飲みたくないという人もよくいますが、そういう人に俺は、
      「薬を使わなくても、数ヶ月や数年でそこそこ元気になるでしょうし、病気とそういう付き合い方をするのもあなたの人生観ですから」
      と言って処方しません。もちろん状況にもよりますので、無理にでも入院させて治療することはありますが、患者の人生観というのは病院でもっと大切にされて良いでしょうね。

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  3. こるわた、ほるわた・・・・と言うほうが 英語は通じる。

    というエピソードを思い出しました。
    cold water, hot water

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    1. >あじさいさん
      俺は、「ウォーター」よりは「ワラー」て聞こえるんで、「こるわら」「ホッワラ」に聞こえます(笑)

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