2012年9月2日

専門用語と世界地図

地名の話になった時に、
「フランスって、スペインの上だっけ? あ、右上か」
なんて会話がたまにある。これはお互いが頭の中に描いている地図が同じだから成立しているわけで、そうでない場合にはチンプンカンプンである。

以下に世界地図を三種類掲載する。

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これは日本人になじみの深い地図。

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欧米では、こちらが主流のようで、日本が「極東」と言われるのも分かる。

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オーストラリアでは、主流かどうかはともかくこういう地図も使われるらしい。

3人で会話するときに、それぞれ頭に描いた地図がこの3種類だったら、右とか左とか、上とか下とか言っても誤解を生じてしまう。だから、頭の中にどんな地図を持っていても通じ合える共通の用語が必要になる。それが「東西南北」で、これを用いて会話をしている限り大きな齟齬は生じない。

皆が頭の中に同じ地図を描いていると思いこんでいる人たちからすれば、いちいち東とか西とか言うのはまどろっこしいし、そんなことにこだわっているのは細かい人に見えるだろう。しかし、誤解が許されない状況であればあるほど、この細かさが重要になる。プロフェッショナルにとっての専門用語は「東西南北」と同じで、より正確に伝えるためには大切にしないといけないのだ。

4 件のコメント:

  1. ししとう432012年9月4日 4:31

    「世界の場所を教える地図は、誰でも自分が真ん中だと言い張る」(中島みゆき「EAST ASIA」より)

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  2. >ししとう43さん
    中島みゆきはいい歌を唄いますねぇ。

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    1. ししとう432012年9月4日 20:43

      「世界の歌姫」とまでは言わないけれど、アジアでは偉大なる歌姫ですよ。
      マレーシアでは、普通に「MIYUKI」と呼ばれて、商店のバックグラウンドミュージックで流れてますもん。
      中島みゆきのアジア版のCDを買うのが、私の旅の定番です。
      ちなみに、漢字表記は「中島美雪」。
      北海道出身やから、大正解。

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    2. >ししとう43さん
      美雪、へぇ、それは知らなかったです。

      俺は昔はギターで何曲か歌っていましたが、「ファイト」が一番好きです。あの歌は唄っていると涙が出そうになります。

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