「地図は現地ではない」という言葉がある。
いくら地図に詳しくても、現地の空気感までは分からないということだ。同じように、精神科医が患者の情報にひたすら詳しくなっても、その患者の家の中、周囲の環境、そういったものを実際に見ないことには、「現地」としての患者を感じることはできない。
ところが、往診を積極的にやる病院でない限り、医師が病院外に出る機会は少ない。ほとんどないと言って良い。そういうなかで、「地図」と「現地」を結びつける大切な役割をもつのが、訪問看護や保健師の訪問である。そして、本書はそういう業務に携わる人たち向けの実践書であり、また精神保健に従事するための哲学書でもある。
訪問をメインにしている看護師や作業療法士、保健師、保健所職員にとっては実践的でためになる話が多いのではなかろうか。
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