2018年1月12日

「すごく簡単で、でも実はけっこう難しい」 悩める父母らにお勧め 『不登校は1日3分の働きかけで99%解決する』


仕事柄、不登校の相談を受けることが多いので読んでみた。非常に平易に書かれており、また勧めてある方法も難しいものではない。「すごく簡単で、でも実はけっこう難しい」というものだが、悩める父母らにはぜひ一読してもらいたい。

ポイントは、父母から子どもへ「褒める言葉のシャワー」をかけ続けてあげること。実際の臨床場面では、その逆の「ネガティブ・ワードのシャワー」を浴びせ続けている父母も多い。そういう人たちに「ポジティブな言葉で褒めましょう」とアドバイスするだけでは、きっと何も解決しない。もちろん、もっと具体的な方法が本書には記されているので、非常に参考になる。

ただきっと本質的には、この先生の人柄から影響を受けた父母らの視点・視線が変わることが、子どもも含めた家族を良い方向に導くのだろう。対人援助職は、こういうマニュアルにプラスして、日々の人間性の研鑚が欠かせないなぁ、とそんなことを思った。

2 件のコメント:

  1. この本がもっと早く出版されていたらすぐさま買って読んでいたと思う。
    でも本の通りしてみたからといって娘の不登校が解決していたかどうかはわからない。

    結局のところ娘は小学校のときから行きたかった高校を中退し、単位制の高校に再入学し、そこも中退した。本来なら高校2年で高卒認定試験に合格した。

    大学にも合格したが、行ったり行かなかったりで、本当なら来年卒業のはずだが、来年の卒業はとても無理なようである。サークル活動もせず、アルバイトもたまにするぐらいでほとんどしてない。

    このままではちゃんと就職出来るのだろうかと、取り越し苦労ばかりではある。

    いとこの娘(うちの娘より2つほど年上)は小学校のときに不登校になったが、なんとか中学高校は登校して、大学は都圏の有名私立大学に進学し、東京の方で就職したようである。大学時代にはサークル活動にも励み、アルバイトもいろいろとがんばったようである。サークル活動で地元のコミュニティ紙に取材されたりもしていた。

    こんなことから思うのは小学校時代の不登校の方が高校の不登校よりも社会適応が高いような気がするのだ。

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    1. >ぺんたさん
      最後の考察は、非常に興味深いです。確かにそういう面があるのかもしれませんが、なにぶん不登校を専門にして多数みているわけでもないので、実際のところは分かりません。でもホント、考えさせられます。

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