2018年7月9日

全盲者の生活や苦労に思いをはせつつ、読書を楽しめることに改めて感謝する 『ブラインド探偵(アイ)』


事故で全盲となってしまった35歳の男性が主人公。

視覚障害者の生活や苦労が物語に自然と織り込まれていて、グランドソフトボールサピエ図書館など新しい知識も得ることができた。著者自身が視覚障害者で、サピエ図書館を利用して本を読み、いや、聴き漁り、自らも小説を書いてみようと思いたったとのこと。視力を失うことで聴力が発達するという話と同様、著者は全盲になることで小説家としての素質が刺激されたということか。

タイトルに「探偵」とあるが、本格ミステリではなく、とてもシンプルなストーリーで、肩の力を抜いて読めるライト・ミステリ。テンポが良くて、日本語が丁寧なので、放り出すことなく読了。

<関連>
盲人用信号機について

0 件のコメント:

コメントを投稿

コメントへの返信を一時中止しています。
一部エントリでコメント欄に素晴らしいご意見をいただいており、閲覧者の参考にもなると思われるため、コメント欄そのものは残しております。
また、いただいたコメントはすべて読んでおります。