2019年8月29日

こういう指導者に出会いたかった……、いや、こういう指導者になろう! 『コーチ』


映画化もされたベストセラー『マネー・ボール』の著者が、少年時代に師事した野球コーチ・フィッツについて語ったエッセイ。

短編小説一つ分くらいの分量ながら、そのまま映画化できるんじゃないかというくらい内容が濃く、読みながら映像が目に浮かぶようだった。

フィッツは、体罰こそしないものの、とにかく熱いコーチである。厳しすぎる、といっても過言ではないくらいだが、それでも子どもたちからは非常に信頼されている。ところが、今のアメリカでは、こんな熱い指導者は流行らないようだ。指導を受ける子どもたちはコーチに心酔していても、親のほうが黙っちゃいない。
「子どもがコーチからこんなことを言われた!!」
「なんでうちの子が試合に出られないんだ!?」
そんなことを学校の校長に直談判に来る親たちのせいで、フィッツは指導の軌道修正を余儀なくされる。

日本にはこういう熱血な指導者がまだいると思うが、それも稀少種となりつつあるのではないだろうか。

俺の場合、スポーツではないけれど、高校時代の英語と数学の教師がスーパー・スパルタだった。

その当時、その先生たちに俺は心酔したか?
しなかった。

現役で経済学部に合格して感謝したか?
しなかった。

では、今は?
やはり心酔はしていないが、感謝はしている。

あのスパルタがあったからこそ、経済学部・社会人でのまったく勉強しなかった5年間があっても医学部に入れたのだと思う。

医師になり10年目、いつの間にか指導する立場になった。俺は、熱い指導者になれるだろうか……? いや、なれるよう心がけよう!!

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