埼玉の所沢店で働いていた。
当時、平日であるにもかかわらず、店に遊びに来る中学生軍団がいた。連中はマナーも最悪で、店の中に自転車で入ろうとしたこともあった。当然、追い返したが。
こんなこともあった。バッグ一杯に詰まった本を売りに来たクソガキ。その本の査定を済ませて、呼びに行った。レジにやって来たそいつがバッグを下ろした時、「ドン」と、空っぽのはずのバッグがすでに重そうになっていた。
なめとんか。
そんな奴らは、どこで仕入れてくるのか、連日のように真新しい本やビデオを売りに来ていた。一番驚いたのは、SPEEDの写真集が発売されたその日に、グループの各人が数冊ずつ写真集を売りに来たことだった。クソガキどもは明らかに、どこかで万引きしたものを売りに来ていたのだ。しかし、証拠がない。他店の損失などどうでも良いが、こんなバカなガキどもを放っておくのが悔しい。
そこで、店長には内緒で、ちょっとした独断作戦に出た。
ある平日、学校が休みなのか、それとも休んだのか、バカガキの一人が大量のビデオ(恐らく盗品だろう)を売りに来た。そいつは、ニヤニヤしながら、「オヤジのビデオで、いらないらしいから」と言っていた。クソガキ、笑っていられるのも今のうちだ。買い取り表に名前や連絡先を書かせた。そして「少々お待ちください」といつものように立ち去らせた後、俺はそこに書かれた番号に電話した。
電話には母親らしき女性が出た。俺は、もの凄く善人ぶった声で、
「○○さんがもの凄く大量のビデオを売りに来られたんですが、未成年の方には保護者に連絡を取ることにしていまして(大嘘)」
そう言うと、母親は「え?」と言ったまま絶句した。俺は、あくまでも善人声で続ける。
「あれ? あ……、お父様のビデオを売りに来られたっていうことだったんですが……」
母親は無言のままだ。俺は笑いを噛み殺しながら言った。
「あの……、もしかして……、ご存じじゃないんですか……?」
母親は、
「今から、そちらに行きます」
とだけ言って電話を切った。
俺はもう、どうしようもないくらいに笑いたかったけれど、神妙な顔をしてクソガキの所へ行き、
「すいませーん、ちょっと良いですかぁ」
これまた善人口調。
「あのぅ、今、お母さんに連絡を取ったんですよね。あ、別に疑ったとかじゃなくてね。未成年の場合には、そういう風に確認を取ることに決まったんですよ(大嘘)。そしたら、お母さん、なんていうか……、その……、今からこっちに来るって!!」
あの時の、クソガキ、いや、少年の青ざめた顔。
その後、奴らはめっきり店に来なくなった。10年以上たった今ごろ、大したことのない人間になっているんだと思う。あぁ、頭悪いのに俺俺サギとかやっていそうだな。
連絡先嘘書くとかしようよw
返信削除本屋でバイトしてた時に、毎回アダルティーなDVDを注文していくオッサンがいたんですよ。注文するくせに、絶対キャンセルの電話を掛けてくるんです。店長(男)がレジ立ってる時はしないくせに、自分がレジの時に「確認のためにタイトル復唱しろ」とか言ってきたんで「年齢確認の義務が……」って保険証をコピーした記憶が蘇って来ましたw
あんまり書店員舐めんなって話ですね!
>あっこ
返信削除オヤジ、なにやってんだw