2012年10月14日

肩車

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「また来ようね」
まだ若かった父の肩の上で、景色が右に左に振れていた。落っこちないよう、父の頭にしがみつく。
「あぁ、また来よう」
野太い声が、お尻の下で響いた。
「来年は、肩車できるかなぁ」
母がコロコロと笑いながら言った。
「そんな簡単に弱らねぇよ、俺は」
父がゆっさゆっさと僕を揺らした。あの時の僕は、上下左右に揺れ動く世界を見ながら、決して揺るがない安心感に満たされていた。


(近所の祭り帰り、素敵な親子をスナップ)

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