2013年7月2日

家のない少女たち 10代家出少女18人の壮絶な性と生

家のない少女たち 10代家出少女18人の壮絶な性と生

人間として底辺と言っても良いような連中がゴロゴロ出てくる。それは少女たち自身のことではなく、彼女らがこんな人生を送るに至った原因を作った人たちのことだ。それは主に親であるが、それ以外にも「イジメの延長で援交をやらせた同級生」という奴らもいる。時どきニュースでそういう話を見聞きしていたが、被害者のその後というのはあまり関心を持たれていなかったように思う。

筆者はちょっとウェットである。彼女らに共感し同情し、時には親やイジメっ子らに憤る。そのあたり、似たようなAV女優や援交生徒、風俗嬢にインタビューを続ける中村淳彦のドライさとは反対だが、ともに魅力的な語り口ではある。

思わずため息が漏れてしまうような暗い世界の話だ。その世界は、遠く離れた異国の地にあるわけではなく、自分たちの生活のすぐ側にある。知らないほうが呑気に暮らせた、でも知って良かった。そんな内容を抱えた本。

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