2014年8月29日

偽善の医療

偽善の医療
現役の呼吸器内科医であり、日本癌学会・日本臨床腫瘍学会の評議員(本書発行の2009年時点)でもある里見清一先生による本。鋭すぎる舌鋒とシニカルな言い回しに、ところどころ思わずプッと吹き出してしまいつつも、全体的には臨床現場で働く医師として頷けることが多かった。

各章のタイトルだけを見ても、読んでみたくなること請け合いである。以下、羅列してみる。

・患者さま撲滅運動
・消えてなくなれセカンドオピニオン
・「有力者の紹介」は有難迷惑
・安楽死を人殺し扱いしないでくれ
・ホスピスケアはハッピーエンドか
・最期は自ら決められるものなのか
・「病院ランキング」は有害である
・「告知」の無責任
・○○すると癌になるというインチキ
・間違いだらけの癌闘病記
・インフォームドコンセントハラスメント
・癌の「最先端治療」はどこまで信用できるか
・贈り物は喜んで受け取るべきである

個人的に、本文中に出てくる、
「人情は、『倫理』や規則よりも上位である」
という一文に大賛成。

さっと読めるわりに中身はしっかりしていて面白い、お勧めの一冊。

2 件のコメント:

  1. まだ読んではいませんが何か気になり医療の限界!偽善の医療!と二冊買いましたが今
    見てビックリ?同じ本のようです。 よく病気する私には医師は患者とコミニケーションが出来ない
    サポートも出来ないで何故医師同士の中では良い医師なのか?
    私にとっては要らぬ存在に思うのです。

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    1. >匿名2014年9月26日 18:50さん
      そういう医師を見ると、コミュニケーションが苦手なのに、どうして医療の道を選んだのだろうと不思議になりますよね。コミュ力不足は訴訟の大きなリスクでもありますし。
      でも案外に、変な医師というのはそう多くはないものですよ。記憶に残りやすいから多い印象になるのだとは思いますが。

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