致死性家族性不眠症の話題をスタート地点にして、クールー病(ニューギニアで死者の脳を食べることで感染)、クロイツフェルト・ヤコブ病、狂牛病といった病気、そしてそれらの原因であるプリオンの発見にまつわるエピソードなどを描いてある、医学系ノンフィクション。
致死性家族性不眠症は統合失調症やうつ病などと診断されていた時代もある。そんな病気の原因を追い求めていく科学者・化学者・獣医師・医師らが奮闘したり醜く争ったり、そういった人間くさいところも面白い。
面白いのだが、翻訳がいまいちこなれていないので、★4つ。それから、翻訳タイトルが良くない。原題は、
『The Family That Couldn't Sleep: A Medical Mystery』
「食人の痕跡」というのは本書の印象をミスリードしかねない。こういうのをまさに蛇足というのだろう。
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