2016年8月25日

読前感にワクワクなし、読中感は気分悪い、読後感は暗澹。これぞ、マゾ読書!! 『殺ったのはおまえだ―修羅となりし者たち、宿命の9事件』


読む前にワクワクすることがまったくない『新潮45』のシリーズ。

読んでいる最中は気分が悪いし、読後感は毎回暗澹としてしまう。それなのについつい読んでしまうのは、文章が巧みだからというだけでなく、人間の暗部を覗き見たいという野次馬根性、怖いもの見たさといったものがあるのかもしれない。

今回もやはりキツい内容ばかりであった。

有力な証拠がなく「冤罪ではないのか?」と思える事件(恵庭OL殺人事件)もあった。これは「疑わしきは罰せず」が機能せず有罪判決が出たようだ。また池袋通り魔事件については、「この加害者は精神病だろう」という気がした。もし、この加害者の人生のどこか、たとえば特に各公的機関に支離滅裂で誇大的な手紙を出しまくっていた時期などに、精神科的な介入がなされていれば、こういう事件に発展せずに済んだかもしれないとも思う。いっぽうで、先日起きた相模原障害者施設殺傷事件の経緯を知ると、精神科が介入していても実は大して変わらなかったかもしれないという気にもなる。また、統合失調症疑いの双子の兄が自殺未遂して植物状態となり、生前の「自殺に失敗したら殺してくれ」という約束のとおり弟が刺し殺した事件の章では、切なさと同時に、ドライすぎる司法判断に残念さをおぼえた。

この本を読むのはマゾ読書である。このシリーズは全部読んだはずだし、もうこの類いのものには手を出さないでおこう!

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返事が遅くてすいません。