2017年6月23日

てんかん、気分障害で用いるバルプロ酸(デパケン、セレニカ等)を内服中の女性にとって大切なこと

てんかんや躁うつ病の治療のためバルプロ酸(デパケン、セレニカ等)を内服している妊娠可能な女性は、児の神経管欠損を防ぐため「少なくとも受胎1ヶ月前」から葉酸を「1日5mg」摂取する必要がある。5mgとは、つまり5000μgであるが、市販のサプリは1日量で400μg。必要量の10分の1もとれないのだ。内服している女性や家族は「必ず」主治医に確認して処方してもらおう。

また、医師においては、バルプロ酸を自分が処方しているわけでなくても、妊娠可能な女性で内服している人を見つけたら、葉酸が処方されているかを確認すべきである。そして万が一にも葉酸の未処方例を見つけたら、処方医に指摘するか、自ら葉酸を処方するかしよう。これは、非常に簡便かつ効率的な「予防医療」である。決して「市販の葉酸サプリを飲んでおきましょう」なんて指導をしないように。

これはあくまでも「バルプロ酸内服中」の女性の場合であって、バルプロ酸を飲んでいない人が葉酸を1日5mgも飲むのは過剰摂取になるので注意。

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