2017年6月5日

まるで小説のような医療ノンフィクション 『外科医』


著者が外科医として独り立ちしたあと、最初の一年間を描いたノンフィクションである。原著は1986年ころに出版されているようで、本書の前書きからすると、おそらく1970年前後の話だろう。

本書の舞台は、シカゴのスラムのど真ん中にある総合病院。登場する外科医の仕事はまだ現在ほど細分化されておらず、かなりオールラウンドに活躍している。いまなら整形外科や泌尿器科が扱うような手術でも、外科が担当して行なっていたようだ。

非常に読みやすく、また医療専門用語はほとんど出ないか、出ても分かりやすく説明してあるので、一般の人が読んでも面白いだろうと思う。絶版なのはもったいない。

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