なんとも評価しにくい小説。
本書の最大のマイナス点は、登場人物に内面を語らせすぎること。分量の多い大作ではあるが、登場人物たちの語りはもう少しコンパクトにするほうが良いのではなかろうか。
SF的なものが織り込まれているが、SF小説というよりは歴史伝奇小説の部類に入りそうだ。脳波の実物をみる機械もあり、脳についての勉強を少しはしている身としては、中核となる設定が「いくらなんでも、ありえないな……」というもので、いまひとつ入り込めなかった。
それから、終章はかなり余計で、蛇足とさえ言えた。全体的なストーリーはまずまず。潜水艦同士の戦闘は非常に面白かったので、これだけなら星4つか5つといったところ。
差し引きで、星3つ。
大作をようやく読み終えて、自分の感想が星3つのときには、ちょっと落胆してしまう。
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