2018年3月15日

精神分析好きな先輩精神科医から勧められた小説 『異人たちとの夏』


もう8、9年前になるが、精神分析を好む先輩精神科医から本書を勧められた。精神分析について一言二言を添えられたような気がするが、完全に忘れてしまった。

どういうきっかけで積ん読に入ったのかも覚えていないが、心理学者・河合隼雄の本を読んでいて、ふと「そういえば分析好きの先輩が勧めていたな」と思い出して読むことにした。

主人公は48歳のシナリオライターで、彼が妻と離婚した直後から物語が始まる。彼は12歳で両親と死別しており、祖父や叔父に助けられてきたとはいえ、どこか孤独感を抱きながら生きてきた。そんな彼が体験する一夏の不思議を描いている。

とても読みやすく、引き込まれていき、途中では涙ぐんでしまった。精神分析好きな先輩が勧めてくださった「精神分析にまつわる理由」は、残念ながら解き明かせないままだったが、そんな深読みができない俺でもとても面白かったので、多くの人にお勧めしたい。

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