2011年12月14日

「パートの人は、うつ病になりにくい」という大嘘

ずいぶん前のことだが、テレビ番組『ほんまでっか!?』で、
「パートで働く主婦は、うつ病になりにくい」
ということを、インチキくさい専門家が語っていた。
これはホンマ、ではない。


専門家は、毎日の変化がどうたらこうたらと言っていたと思うが、そんなことでうつ病になりやすいかどうかなんて分かるもんか。自分の考えを持つのも、細々と発表するのも自由だが、テレビでの上記発言はいただけない。

うつ病で悩むパートタイマーの主婦がいたとして、彼女がこのテレビを観たらどう思うだろう。あるいは、彼女が夫に相談していて、二人でこのテレビを観ていたら……。
「ほら、テレビでも言っているじゃないか。パートはうつ病になりにくいんだってよ。単なる疲れだよ。それか、もしかしたらちょっと怠け病が出てきているんじゃないのか?」
なんてこと、言われないとも限らない。

観た直後にツッコミのブログを書こうと思ったのだが、その前にネットでの反響を見てみようと検索した。あまり番組に対する苦情・反論のようなものがなかったので放置していた。しかし、よくよく考えてみると、本当のうつ病の人は反論する元気なんてないかもな……。パートの主婦で、うつ病になっている方にかわって、と言うと大げさだが、精神科医である俺がここで、『ほんまでっか』の専門家に反論しておく。

ちなみに、同じ自称・科学評論家(?)が、
「血液は背骨で造られるんです」
と言っていたが、これはきっと脊髄と骨髄を混同している。脊髄は背骨を通るが、これは神経が束になったものだ。血液は骨髄で造られ、骨髄は文字通り「骨の髄」で、大きな骨ほど骨髄が多い。人体では大腿骨や腸骨(腰骨)が骨髄を多く含む。

科学評論家なんて言っても、このレベルである。

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