2012年3月20日

99.86% 『お父さんはやってない』

99.86%。

これがなんの数字か分かるだろうか。日本で起訴された後の有罪率である。つまり、起訴されたら、ほぼ有罪ということだ。では、起訴する前に徹底的に調べてくれるのか。

否。

電車の中で、
「この人、痴漢です」
そう言われてしまったら、どうすればいいのだろう。身の潔白を示す証拠など、出せるわけがない。トントン拍子に駅員室、交番、警察署へと連れていかれたら、あとはもうなし崩し。疑わしきは罰せず、の原理原則など無視。疑われるようなことをした者が悪いのだ、と言わんばかりの警察の捜査、検察の態度。そして、検察に都合の良いように歪められた供述調書や証拠が裁判に提出される。供述調書が実際の発言通りでないことは、患者が触法行為をしたときに、自分も主治医として数回調書をとられたから分かる。あれは、警察の作文だ。書き方によって、印象はかなり違ってくる。

痴漢冤罪、本当に恐ろしい。
お父さんはやってない

本書は、無実の罪で痴漢裁判にかけられ、一審で執行猶予なしの実刑判決を受けた人の本。やっていないものを「やっていない」と否認し続ける態度が「反省の色なし」と受け取られる怖さ。控訴して、ようやく無罪を勝ち取ったものの、逮捕から二年以上が過ぎて人生は大幅にねじ曲げられた。こんなことがあって良いのだろうか。明らかに一審の裁判官判決はミスだし、そもそも検察や警察のねつ造がひどすぎる。もし仮に、看護師や研修医がねつ造したデータで医師が判断して、その結果、患者の人生が狂ったら? 警察も検察も、徹底的に攻撃してくるはずだ。それなのに自分たちの姿はどうだ、鏡で見てみろ。つい最近も、検察官が証拠偽造して問題になっていた。司法への信頼は、地に堕ちている。すべての司法関係者がそうだとは言わない。しかし、本書に出てくる刑事や検察官らは恥を知るべきだ。

筆者の長男・次男(作文時、それぞれ9才、5才か)が書いた抗議文。
こうぎ文
お父さんは、わるい人ではありません。お父さんはペニスをさわらせてなんかいません。
もしお父さんがペニスをさわらせたなら、その場で女の人が「この人ちかんです」と言うはずです。
だいたいこっちはしょうこがたくさんあるのに、あっちの女の人にはしょうこがぜんぜんないじゃないですか。
女の人はうそつきです。女の人にはちゃんとしょうこがあるのかしらべてください。
お父さんはむじつです。
秋葉さいばんかんはまちがっています。
さいばんかんのうそつきおとうさんはわるくないです
田舎に住んでいるから、まさか電車で痴漢冤罪なんてことはないだろうけれど、東京には妹夫婦がいるし、自分の子どもが将来都会に住むかもしれない。友人が巻き込まれるかもしれない。そう考えると、痴漢冤罪も他人事ではない。


<参考>
彼女は嘘をついている

<お勧めサイト>
もし、貴方が痴漢恐喝女に嫌疑をかけられ、駅員に引き渡されそうになったら・・・

上記お勧めサイトのおかげで難を逃れた話
痴漢冤罪ハメられそうになったけど逆襲して示談金もらえたwwww

2 件のコメント:

  1. 大手町に通う友人の旦那さんは 満員電車では両手を必ず挙げて(顔の高さ) 本か何か読むようです・・ 気合の入った予防です(笑)

    軽く当たっただけでも チカンって言われたら どうすればいいんだよ~って感じです。

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    1. >あじさいさん
      東京出張の時には、俺もかなり気をつけようと思っているところです。もう一冊、痴漢冤罪の本を読んだのですが、予防をしていても、相手が悪意を持ってこちらを攻撃しようと思えば、防げないのが現実のようで……、こわいです。

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