国立病院での精神科研修医だったころ、若い指導医が新患の問診票を見て一言。
「うーん、シゾかもしれない」
シゾとは、統合失調症のこと。驚いた俺が問診票を覗き込むと、そこには雑な字で、
ねむれない
とだけ書いてあった。句読点すらない。実際に診察してみると、その患者は診察室で暴れ出さんばかりの初発の統合失調症だった。
「国立病院の精神科にまで来て、問診票に“ねむれない”としか書かないなんてことはあんまり考えられない。という理屈を無理やりつけられないこともないけれど、こういうのは精神科医の直観みたいなもんさ」
指導医はそう言いながら、どこか得意気であった。
この経験があるので、問診票はけっこうじっくり眺める。もっとも分かりやすいのが、書いた人の学力レベル。漢字を使わない、あるいは簡単な漢字の書き間違い、ひらがなでも日本語の間違い(「一応」を「いちよう」と書くなど)、そういったものは真っ先に目につく。患者本人でなく、付添いの人が書くこともある。問診票から感じとれる学力レベルはすごく単純な情報にすぎず、これが診断の助けになることはあまりない。ただ、相手の理解力を推測しておくことは、病状や今後の治療方針、ケアの仕方などを説明するときの参考にはなる。
<参考>
呟ききれないこと 問診票は患者さんを表すのか?
賛成だなあ。
返信削除前にも書いたかもしれないけれど皮膚科の女医、患部に触りもしない、チラッと一瞥して終わり、化粧品の臭いがしました。
金で医者になったんだなと思いましたよ。
>佐平次さん
削除皮膚科は視診一発勝負というところがありますもんねぇ……。皮膚科は分野としては「外科系」になるので、わりとさっぱりした人が多いのかもしれません(フォローです^^;)
皮膚科医としても、それが原因で飲み屋で身元がばれると、
「先生、これ何ですかね?」
と皮膚相談をされると嘆いていました(笑)
私の担当の研修医の先生は、私が朝からアクセサリーを付けてるか付けてないかで体調や精神面で弱ってるかどうかを判断してるそうです。よくみてますよねー(笑)
返信削除>あー太
削除医師ってのは、化粧しているかどうかとか、服装とか、それ以外にも付添いの人の雰囲気の違いとか、ありとあらゆるものをいろいろと細かくチェックするもんなんだよ。
2歳児の娘が あせもかアトピーか迷い
返信削除割と有名な皮膚科に連れて行ったら 2時間待たされた挙句
患部に触りもせず、ちら見で 「アトピーでしょう」って。
ふざけんなって、出された塗り薬、捨てました。
忙しいのはわかるんですが ひどすぎる。
なので 実は かなりの医者嫌いです(笑)
>あじさんさん
削除2時間待ちかぁ……、はやっているんでしょうね。俺は皮膚科のことはよく分からないんですが、視診一発勝負(上の佐平次さんのコメントと同じですが)というところも多いのかもしれません。2時間待たせるところは、きっとそれぞれの患者診察を1分延ばせば3時間待ちになると思うし、すでにもう手いっぱいだと認めて他を紹介しても良いんじゃないかと思うんですよねぇ……。