2013年3月11日

DVに理由なし、あるのは言い訳のみ

被災地でのDVや児童虐待が増加しているそうだ。しかし、被災や生活環境の大変さは、DVの「理由」ではなく「言い訳」にすぎない。もし震災がなかったとしても、DV加害者はこれからの長い人生の間に他のことを理由にして殴るのだ。

震災後に殴られるようになった人は、「今は大変な時期だから。悪いのは震災。本当のこの人は優しい」とは思わないほうが良い。大変な時期だからこそ本性が表れたに過ぎない。もし「震災が悪い」が正しいのであれば、どうして震災後にもパートナーや子どもを殴ることなく生活している人がいるのだ?

震災を言い訳にして殴る人は、いずれ犬が吠えても雨が降っても殴るようになる。それでもあなたは、
「悪いのは犬」
「雨さえ降らなければ」
と加害者をかばい続けるのだろうか?

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DVに耐え続ける人の末路
配偶者間暴力、被災地で深刻=福島で6割超-児童虐待も過去最高を記録【震災2年】
東日本大震災の被災地で、配偶者間暴力(DV)が深刻化している。狭い仮設住宅に妻たちの逃げ場はなく暴力は激化。先が見えない避難生活が続く中、夫婦関係が悪化するなどし、福島県では2012年、警察へのDV相談件数が過去最多になった。DVは子どもの成育にも悪影響を及ぼし、児童虐待を誘発する懸念もある。国は震災後、相談窓口を設置したが、支援者は「DV被害はこれからさらに増える」と警戒する。
福島県警には12年、前年比64%増の840件、宮城県警にも同33%増の1856件のDV相談があり、いずれも過去最高を更新した。一方で、岩手県警への相談は同2%減の298件。全国の警察が把握した件数(12年1~8月)の伸び率は25%だった。
支援団体「ハーティ仙台」(仙台市)は「震災による失業などで加害男性が自宅にいる時間が長くなり、DVの機会が増えた」とみる。これまでの広い家から狭い仮設住宅に移ったことで、被害女性らが隠れにくくなり、より粗暴な事例が増えているという。
福島県では東京電力福島第1原発事故の影響で、夫と妻子が離れて住むケースが増え、すれ違いから夫が暴力に訴えることも。「ウィメンズスペースふくしま」(同県郡山市)によると、失業した夫が東電の賠償金を浪費してしまう経済的な暴力も目立つ。
岩手県では相談件数は減ったが、支援者は「被害者が孤立しているだけ」と分析。震災後、相談の半数以上は内陸の盛岡市内の窓口に寄せられており、「参画プランニング・いわて」(同市)は「被災した沿岸部は支援体制が不十分」と指摘する。
一方、12年の児童虐待取扱数は、福島県警で前年比76%増の109件、宮城県警も同34%増の254件と過去最高を記録。岩手県警は同11%増の144件となった。親のDVなどを見て心が傷つく心理的な虐待は、宮城県警で同42%増の155件に上った。
1995年1月に起きた阪神大震災の後もDVの相談件数は急増。兵庫県では、94年度の39件から95年度は74件、97年度には138件と3年で3.5倍になった。当時、支援に当たった「ウィメンズネット・こうべ」(神戸市)は「災害後の大変な時期は、家庭の問題だからと遠慮する人もいるが、我慢せずに相談して」と呼び掛ける。
内閣府は11年5月以降、岩手、宮城、福島3県で、女性の悩みに答える専門相談を開始。現在も月400件以上の相談があり、うち約4割がDV関係という。ハーティ仙台の八幡悦子代表は「被災3県でも支援員を養成し、相談体制の底上げを図りたい」と話している。(2013/03/10-11:36)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201303/2013031000071&g=soc

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